人工衛星搭載用光学系の開発「空間光通信向け光学技術」
高精度なビーム制御技術
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人工衛星搭載用光学系の開発
空間光通信用/姿勢制御用/観測用光学系
タムロンは新たな社会課題の解決をめざし、これまで培ってきた光学技術を用いて人工衛星をはじめとする宇宙空間に対応可能な光学系の研究開発を進めています。
人工衛星に搭載される光学系としては、衛星の用途によって
1. 空間光通信用
2. 姿勢制御用(スタートラッカー)
3. 観測用
という3つに大別することができます。
人工衛星には衛星-地上間、衛星-衛星間の通信を実現するための通信システムが搭載されています。大容量かつ高速でのデータ送受信ニーズの高まりに伴い、従来の電波通信を補完する技術として、空間光通信(Free Space Optical Communication/Laser Communication Terminal)の研究開発が進んでいます。
空間光通信では、光の伝送精度(光軸、拡がり)が求められ、通信相手の位置を捕捉するための粗追尾や、高精度で安定した送受信を行うための精追尾などが光学システムに求められます。また、高品質な通信の実現には、ビーム波面品質の正確なコントロールが必要とされます。
タムロンは手ぶれ補正で培った防振技術、ズーム機能での光学レンズ群を高精度で動かす技術などを保有し、空間光通信で求められる振動補正技術、ビーム径の制御技術、ビーム品質の評価、測定の技術へと発展、応用しています。
これらの技術をもとに、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の公募案件を受注。現在もさらなる小型、軽量化に向け、継続的な研究開発を進めています。
「ビーム拡がり角可変光学系」の試作品の設計コンセプトや検証試験の詳細については、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の学術論文に記載があります。
【参照先】
"Prototype Development and Validation of a Beam-Divergence
Control System for Free-Space Laser Communications“
Frontiers in Physics. doi.org/10.3389/fphy.2022.878488
研究開発
development
20230214035250