2024.01.09
ゆるふわ写真家むらいさちが、11-20mm F2.8 (Model B060)富士フイルムXマウント用を持って各地を旅して出会った美しき風景
ゆるふわ写真家むらいさちが、11-20mm F2.8 (Model B060)富士フイルムXマウント用を持って各地を旅して出会った美しき風景


みなさんこんにちは! ゆるふわ写真家の むらいさち です。
今回、タムロン 11-20mm F/2.8 Di III-A RXD (Model B060)富士フイルムXマウント用を持って、この半年いろいろな場所を一緒に旅をしてきました。その作品のほんの一部ですが、ご覧いただければと思います。
実はこのレンズが発表になってから、手にするのを待ち焦がれていました。僕は風景はもちろん、星空も撮影するので、F2.8という明るい超広角ズームレンズは撮影で欠かせません。明るくて軽くて防滴、フィルターが付けられるというレンズをずっと待っていました、しかもとても安価なのです。あとは、描写がどうなのか?気になるのはそれだけでした。発売してすぐ手にし、撮影にでかけました。
では、作品をお見せしながらいろいろお話していきます。
一枚目の写真 焦点距離:14mm 絞り:F16 シャッタースピード:1/20秒 ISO感度:1600 使用カメラ:FUJIFILM X-T4 フィルムシュミレーション:PROVIA
12月の早朝、寒さに震えながらも18-300mmを着けていたが、とても画角が収まらず、慌てて11-20mmF2.8を装着。レースに参加する気球を全部入れながら太陽と気持ちの良い空まで写し込むことができました。おすすめはしませんが(笑)、このレンズならばジャケットのポケットに収まってしまうサイズ。とにかく取り回しの良いレンズなのです。
まずは夏に向日葵を撮影に行った、広島県の世羅高原農場での作品をお見せしようと思います。この農園の敷地は広大で夏には50種約110万本の向日葵が咲き誇ります。撮影していると、真夏の暑い中かなりの距離を歩きます。そんな時、カメラやレンズが重いとじわじわ体力を奪われますよね・・・。それは集中力の低下にもつながり、そのまま作品の質にかかわったりします。元々APS-Cということでカメラ自体は小さく軽いのですが、レンズが重いと意味がないなと思っていました。 F2.8の超広角ズームレンズというのは、大きくて高価というのが僕らの常識でした。なので、安価で小さなF4通しなどのレンズを使ったりするのですが、そうすると星を撮影するには暗くて使いづらい・・・、そんな悩みを抱えていましたが、このレンズの発売で、そんな想いが全て解消されたのです。質量はたったの335g、長さは86.5mmと、軽くて・明るくて・安価は正義でしかありません! そしてタムロンレンズは寄れるのも特徴です。このレンズも最短撮影距離が広角端0.15m、望遠端0.24mと、とても寄れるのでワイドマクロ撮影なんかも楽しめます。
実際このレンズを手にしたとき、自分の今までの概念が崩れるのを感じるとともに、「タムロンやる!」と嬉しくなったのを覚えています。
この農園に入った瞬間、「わー」と声が出てしまうくらい、広大でお天気も良くて、気持の良い風景が広がっていました。 その気持ちをストレートに伝えるため、空を広く写しました。あとで気づいたのですが、空にワンちゃんが写っていました♪
お天気も良く夏らしい日でした。向日葵を下から、太陽を入れて撮影。立ったりしゃがんだり、軽いレンズだからこその機動力ですよね。
向日葵はお花自体がとても大きいですよね、ひそひそ話をしているような向日葵にぐっと寄って撮影。主役は大きく写しながらも周りの気持ちの良い青空もしっかり入れています。広角でのお花撮影も楽しいものです。
これは別の時に撮影した、レンゲショウマです。僕はこのお花が大好きです。ですが、いつも望遠レンズで写すことが多く、ちょっとマンネリしていました。そんな時、このレンズがとても近寄れるのを思い出し、11㎜側にして、近づけるだけ近づいてみました。そうしたら今まで撮影したことの無い新しい世界に出会えました。接写に強いこのレンズだから撮れた作品ですね。
徳島県の日和佐というポイントで潜ったときの写真です。色とりどりのサンゴとそこに泳ぐ黄色いお魚が美しかったです。かなり暗い状況だったのですが、ストロボを当てて明るくして撮影しています。目ではとてもこんなに派手には見えません。そんなところも水中写真の楽しさでもあります。
鹿児島県のトカラ列島にて撮影した写真です。水中は水の中にプランクトンや浮遊物が混じっているので、どうしても写真がモヤっとしてしまうのですが、描写にはキレもあって、色も美しく再現してくれました。水中でも十分使えますね。ただ、ズームギアが無いので、ズームが使えないのが残念なところです。
サイパンに行った時の夕方、曇りがちで思うように空は焼けませんでしたが、日が沈んだあと、優しく空が赤く染まっていきました。 このビーチが狭く後ろに引けなかったのですが、広角レンズを使えば手前のヤシの木も入れながら海やモデルさんまで一緒に写し込めました。
美ヶ原高原で撮影した一枚。この日は雲が多く、思ったような星空の撮影はできなかったが、月明りで写したこの場所が幻想的でした。レンズに凹凸が少ないので、レンズヒーターも巻きやすかったです。
僕が観光大使も務めている、第二の故郷沖縄県座間味村です。ここには2023年だけでも4回ほど訪れているのですが、狙うといつも曇りで星空が撮れず・・・。最後の滞在の最終日に念願の晴れ! 天の川が肉眼でもくっきり見えるほどの美しい日でした。レンズが小さいので、三脚も大きなものを持っていかなくてすむのもありがたいですね。
今回このレンズを使ってみて、記事の中でも語っていますが、とにかく「軽い・小さい!」のです。 F2.8通しの超広角ズームレンズは「重い・大きい」が当たり前という僕の概念が崩れました。もちろんそれは嬉しいことなのです。そのぶん荷物も減りますし、機動力も上がります。ロケでとにかく年中移動している僕にとっては、何よりも嬉しいことです。そして、その描写力はキレがあってとても美しいもので、不満はありませんでした。被写体に寄れるというのも作品を作る意欲を掻き立ててくれます。前面がフラットなので、フィルターが着けれるのも嬉しいですし、フィルター径も他のレンズと同じ67mmなのです(これほんとにありがたいです)。ここ最近は、17-70mm F2.8とセットで撮影時は持ち歩いています。きっと一度使ってみると、このレンズの良さが分かると思います。

Sachi Murai むらいさち
ゆるふわ写真家。沖縄県座間味村観光大使。 沖縄県座間味村でのダイビングガイドを経て写真の世界へ。ダイビング雑誌社のカメラマンを経て独立。 水中から夜空のオーロラまで、地球上のあらゆる場所で、自身のテーマである「しあわせのとき」を求め、独自の感性で撮影を続けている。 2024年3月には、オリンパスプラザ台北にて写真展「Earth Colors」を開催予定。 国内では、2024年5月に東京、フジフイルムスクエアにて、札幌では7月、大阪では8月に、水中写真展「FantaSea」を開催予定。写真集も発売予定。詳細はむらいさちSNSにて。 著書:「ALOHEART」、「LinoLino」、「きせきのしま」、「FantaSea」、「しあわせのとき」、「Life is Beautiful」、「Earth Colors」、「よるのこどものあかるいゆめ」
記事で紹介された製品
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11-20mm F/2.8 Di III-A RXD b060(Model )
11-20mm F/2.8 Di III-A RXD (Model B060)は、大口径F2.8でありながら小型軽量と高い描写力を実現。コンパクトなAPS-Cサイズミラーレスカメラボディとのバランスもよく、普段使いとして最適です。広角端11mmでは最短撮影距離0.15m、最大撮影倍率1:4と驚異的な近接撮影能力を実現し、パースペクティブの効いたデフォルメ効果を活かしたワイドマクロ撮影が可能。また、AF駆動には静粛性に優れたステッピングモーターユニットRXD (Rapid eXtra-silent stepping Drive)を搭載しており、静止画だけでなく動画撮影にも適しています。加えて、屋外での撮影を考慮した簡易防滴構造や防汚コートを採用するなど、超広角大口径F2.8の高画質を手軽にお楽しみいただくことができる、実用性の高いレンズです。