標準ズームレンズはいらない？標準ズームレンズの魅力やメリットをご紹介

普段は単焦点レンズを中心に使っていたり、広角ズームレンズや望遠ズームレンズなど特定の用途に特化したレンズを使い分けている場合、「標準ズームレンズはなくてもいいのではないか？」と疑問に思われるかもしれません。ただ、一般的に標準レンズは非常に利便性が高く、よく使用されるレンズです。そこで、この記事では標準ズームレンズの持つメリットや便利な使い方、活用シーンなどについてご紹介していきます。

標準レンズは約50mm前後の焦点距離を持ったレンズです。標準ズームレンズの場合は焦点距離を変えることができ、一般に広角域から中望遠域の範囲の画角をカバーしていることが多いです。「画角が人間の視野に近い」という特徴があり、それが「標準」と呼ばれている理由の一つでもあります。一方、同様の焦点距離では単焦点レンズもよく利用されますが、単焦点レンズは焦点距離が固定で画角を変えることができません。

その他の種類のレンズとして、広角ズームレンズは焦点距離が約35mm以下で、その名の通り広い画角を撮影できるズームレンズです。また、望遠ズームレンズは焦点距離が約80mm以上で、狭い画角で遠くの被写体を拡大できるレンズです。標準ズームレンズは、この2つの中間に位置するレンズと言えるでしょう。

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ところで、「標準ズームレンズはいらない」と感じるのは、どのようなケースでしょうか。ここでは、標準ズームレンズが不要と思われるかもしれないケースをいくつかご紹介します。

焦点距離が35mmや50mmの単焦点レンズを持っている場合は、標準ズームレンズと重複するため「必要ない」と感じる方もいるかもしれません。単焦点レンズは、F値が1.4や2.8など明るいレンズが多く、高い解像度と美しいボケが特徴です。また構造がシンプルなため軽量・コンパクトで、多くの写真家に愛用されています。

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一方、単焦点レンズのデメリットは、撮影者自身が被写体に対して動きながら画角を調整する必要がある点です。裏を返せばフットワークの感覚を養えるとも言えますが、不便を感じる場面は出てくるでしょう。また、広角や望遠など幅広い画角をカバーするには、その画角分のレンズ本数が必要となります。

その点、標準ズームレンズは撮影者のポジションを変えずに画角を変えることができます。また、タムロンの標準ズームレンズは単焦点レンズのような高い解像度とボケ感、軽量・コンパクトさを実現した機種もあり、単焦点レンズとズームレンズのメリットを兼ね備えたような特徴があります。

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一眼カメラで撮影したい対象が明確に決まっている場合は、標準レンズを利用せず、その撮影に特化して広角ズームレンズや望遠ズームレンズを使い分けている方もいるかもしれません。また、広角ズームレンズであれば望遠端で、望遠ズームレンズであれば広角端で標準レンズの範囲をある程度カバーしているため、そちらで充足しているということもあるでしょう。

一方で、標準ズームレンズは、標準域を撮影する際に最大の性能を発揮できるように光学系が設計されています。そのため、ポートレートやスナップ、テーブルフォトなど、肉眼で見たままの距離感・雰囲気で美しく撮影したい場合は標準レンズを使用することが最適となります。

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実際に、標準ズームレンズにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、主に単焦点レンズと比べた場合のメリットをご紹介します。

前述のとおり、標準ズームレンズは広角ズームレンズと望遠ズームレンズの中間的な立ち位置のレンズです。撮影可能な範囲は標準域のど真ん中だけでなく、広角から望遠までをある程度カバーできるというメリットがあります。

一方、単焦点レンズの場合はボケを活かした雰囲気のある写真の撮影に強みがありますが、画角を変えられないため、状況によっては風景の撮影や距離感のある被写体の撮影には向かない場合があります。そのため、標準ズームレンズであれば、さまざまな撮影シーンに柔軟に対応できるでしょう。

実際に写真を撮っていると、「このシーンをこういう風に撮りたい！」というインスピレーションが湧いてくることもあるでしょう。また、撮影者として動ける範囲が限られている場合も多くあると思います。そういった場合でも、標準ズームレンズであれば、撮影ポジションは変えずに焦点距離を変えることで、スムーズに画角を調整することができます。

もし単焦点レンズを利用している場合は、フットワークを使って被写体との寄り引きをコントロールしながら画角を調整することになります。単焦点レンズはボケが大きいという特徴がある分、特に初心者の方はピント合わせやベストなポジションを見つけるのに苦労するかもしれません。そのため、手軽に様々な表現の写真を撮りたいという場合は、標準ズームレンズを選択するとよいでしょう。

旅行ではどうしても荷物が多くなるため、カメラ一式も可能な限りかさばらないようにしたいものです。そのため、1本でいろいろな場面に対応できるレンズが最適と言えます。標準ズームレンズはスナップからポートレート、風景撮影まで幅広く対応できるため、何本ものレンズを持ち歩く必要がありません。旅先へのお供として、標準ズームレンズはおすすめの1本となります。

標準ズームレンズは、1本あればさまざまな被写体を撮影することが可能で、特に初心者の方にもおすすめのレンズです。ここでは、具体的にどのような撮影シーンに向いているのかについて解説します。

肉眼で見たときと変わりない自然な画角、そしてボケ感で撮影できることが標準ズームレンズの魅力です。そのため、日常の何気ないスナップ写真や人物の撮影に向いています。目の前の光景をそのまま写すことができるため、友人・家族とのあたたかみ、パートナーとの親密さ、街場の空気感などをダイレクトに表現できるでしょう。また、ズームレンズであれば、背景情報やボケ感のコントロールもしやすくなります。

街並みや自然といった風景の撮影は、広角レンズが力を発揮する領域です。広角レンズであれば広い画角で撮影できるため、風景全体を大きなスケール感で捉えることができます。

一方、標準レンズで撮影された風景は、鑑賞者に実際にその場にいるような身近な感覚を与えることができます。絵画やフィクションのような圧巻の風景を撮影する場合は広角レンズが得意と言えますが、見たままの感動や、現地の空気感を飾らずにリアルに表現したい場合は標準レンズを使用するのがおすすめです。

ペットや子どもの写真を撮る場合、シンプルな構図で撮影をしたいという方も多いのではないでしょうか。ペットや子どもはじっとしていないことも多く、あえて距離感を作りたい場合などもあるでしょう。また、室内など狭い場所では動ける範囲も制限されます。その点、標準ズームレンズであれば距離感に応じて画角も調整できるため、自由気ままな被写体の撮影にも向いています。

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標準ズームレンズを選ぶには、いくつかのポイントがあります。ここでは、標準ズームレンズを選ぶ際の注意点について解説します。

F値とはレンズの絞り具合を表す数値で、絞りを絞るほど値が大きくなり、光量・ボケ量が少なくなります。F値が小さいほど光量も多くなるため、手ブレを抑えるためにシャッタースピードを速くしたり、暗い場所での撮影でもISO感度を低く抑えることができます。

この絞りを最大に開いた状態のF値を開放F値と呼びます。レンズは開放F値以上にF値を小さくすることができません。したがって、開放F値はレンズの明るさとボケ量の目安になるのです。

より高画質な写真を撮りたい場合はF値の小さいレンズを選ぶとよいでしょう。単焦点レンズはF値が小さいことが特徴と記載しましたが、標準ズームレンズにもF2やF2.8の機種があります。こうしたズームレンズを選ぶことで、単焦点レンズのような明るさとボケ感を楽しむことができます。

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標準ズームレンズは、お出かけや旅行などにも持ち歩くことが多いレンズです。軽量であることはもちろん、手ごろなサイズ感であることも重視したいポイント。軽量で持ちやすいサイズであれば、旅行や街歩きなどのお出かけにも邪魔になりません。

一眼カメラを始めたばかりの方や子どもと一緒のお出かけなどで、かさばるレンズだと持ち出すのが億劫に感じられる場合も多くあると思います。カメラ・レンズを常に持ち運び、撮影する機会を増やすためにも、携行性は重要な要素の一つです。

標準レンズは自然な画角で撮影できる点が特徴と述べましたが、寄ったり、引いたりすることで様々な表現が可能です。その観点で、最短撮影距離が短いレンズだと表現の幅を広げることができます。

たとえば、草花や昆虫、小物など、被写体にグッと近寄って撮影することで、ディテールを強調した印象的な作品になります。標準レンズでマクロレンズのような写真を撮りたいという方は、ぜひレンズ選びの軸に加えてみてください。

レンズに高性能なAFユニットが備わっていることで素早く正確にピントを合わせられます。また、レンズに手ブレ補正機構がついていれば動きのある被写体も安定して撮影しやすくなります。
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標準ズームレンズを選ぶ際のポイントをいくつかご紹介してきましたが、カメラ本体に合ったレンズを選ぶよう注意しましょう。

デジタル一眼カメラには、フルサイズセンサーとAPS-Cセンサーの大きく2種類のセンサーがあります。また、カメラ本体とレンズの接合部(マウント)もメーカーや機種によって規格が異なります。そのため、レンズが対応しているセンサーサイズとレンズマウントを確認しておきましょう。

タムロンの標準ズームレンズは、軽量・コンパクトなサイズ感ながら高画質をも兼ね備えており、初心者の方にもおすすめです。あらゆる場所に携行して、一眼カメラらしい写真を楽しむことができます。

標準レンズは人間の視野と近い画角を写すレンズです。また、標準ズームレンズは広角域から望遠域まで幅広く焦点距離を変更できるため、日常的なスナップからポートレート、風景写真まで、様々な場面に合わせて画角を調整しながら撮影することができます。特に、利便性と携行性、汎用性のバランスを求める方に標準ズームレンズはおすすめです。