2023.10.31
焦点距離とは?画角との関係など基礎知識を解説
カメラのレンズには焦点距離が記載されています。製品名に「28-75mm F/2.8」などと表記されている場合は、「○○mm」の部分が焦点距離を表します。
また、レンズには焦点距離が固定された単焦点レンズと、焦点距離を変えられるズームレンズの2種類があります。「○○-○○mm」のように焦点距離に幅がある場合は、ズームレンズとなります。単焦点レンズの場合、焦点距離は1つの数字だけ「○○mm」のように表記されます。
ズームレンズの例:28-75mm F/2.8 Di III VXD G2 (Model A063)
単焦点レンズの例:20mm F/2.8 Di III OSD M1:2 (Model F050)
焦点距離の値と写る範囲(画角)はセンサーサイズによって異なります。本解説では、基本的にフルサイズのセンサーサイズを基準に説明しています。
焦点距離の重要なポイントは、数字によって画角が変わることです。画角とは、レンズを通してカメラが写す範囲を角度で表したもので、画角が大きいほど広い範囲を写すことができます。
レンズの種類は大まかに、広角レンズ・標準レンズ・望遠レンズの3つに分けられます。標準レンズは人の視野に近い画角の範囲を写すことができます。一般に、それよりも広い画角のレンズを広角レンズ、狭い画角のレンズを望遠レンズと呼びます。
焦点距離の目安としては、35mm以下のレンズを広角レンズ、50mm付近のレンズを標準レンズ、80mm以上のレンズを望遠レンズと分けるのが一般的です。
画角が変わることによる印象や構図の違いを確認してみましょう。例えば、こちらは タムロン 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Model A058) で焦点距離を変えて撮影されたポートレートの作例です。
広角側(35mm)では、背景の中で佇む人物の美しい印象が際立っています。一方、望遠側(150mm)では、人物の表情に引き寄せられるような魅力があり、前ボケがそのイメージを強調しています。このように、ズームレンズでは焦点距離を変えることで様々な画角を生み出し、印象の異なる写真を撮影できます。
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焦点距離のもう1つの特徴として、「被写界深度の深さ」があります。被写界深度とはカメラのピントが合う範囲のことで、被写界深度が深いと被写体から背景までピントが合いやすくなります。一方、被写界深度が浅いと被写体付近だけにピントが合い、背景はボケやすくなります。
被写界深度はレンズの焦点距離が短いほど、また、絞りを絞る (F値を大きくする) ほど深くなります。風景撮影などに広角レンズが適しているのはそのためで、焦点距離が短いために被写界深度が深くなり、背景の細部までくっきりと写すことができるのです。
一方で、望遠レンズは焦点距離が長く被写界深度が浅いため、被写体に対して背景のボケがより強調されます。このボケ味を生かすことで、被写体の印象が際立ったポートレートなどを撮影することができます。
このように焦点距離はとても重要な数字ですが、レンズ選びにおいてはカメラ本体のセンサーサイズに注意しましょう。
デジタル一眼カメラでは撮像素子(イメージセンサー)に入った光が電荷として蓄えられ、カラーフィルターを通して得られた色情報をもとに画像が出来上がります。
このセンサーには主に「35mmフルサイズセンサー」と「APS-Cセンサー」の2種類があります。「35mmフルサイズセンサー」のセンサーサイズは 36.0mm × 24.0mm で、センサーが大きい分、より広い範囲を明るく、高い表現力で写すことができます。一方、「APS-Cセンサー」はセンサーサイズが 23.5 × 15.6mm* と一回り小さく、写せる範囲も狭くなります。
*APS-Cの撮像素子サイズは各カメラによって異なります。
そのため、カメラ本体のセンサーサイズに対応したレンズが必要になります。カメラレンズには対応するセンサーサイズが決まっているため、手持ちのカメラと適合したレンズを選びましょう。
また、センサーサイズによって焦点距離と画角の範囲も変わります。通常、焦点距離と画角は35mmフルサイズを基準にするため、APS-C対応レンズを選ぶときはフルサイズに換算して比較することが多いです。このような変換が「35mm判換算」と言われます。
一般的にAPS-C対応レンズの焦点距離を1.5倍(ソニー、ニコンなどの場合。キヤノンの場合は 1.6 倍)すると、フルサイズでの焦点距離に換算することができます。画角と焦点距離の関係は以下の表のように対応づけられます。APS-C用のレンズを選ぶ際に参考にしてみてください。
焦点距離に加えて、F値(絞り値)もレンズの特性を表す重要な数字です。F値が小さいほど光を取り込む量が多くなり、撮影の幅を広げます。
F値は「焦点距離 ÷ レンズ口径」で計算されます。 絞りを最も開いた状態の「開放F値」が小さいとより明るいレンズになります。レンズを選ぶときは焦点距離と合わせて、F値も確認しておきましょう。
関連記事: F値(絞り値)とは?設定例やシャッタースピード、ISO感度との関係まで徹底解説
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17-50mm F/4 Di III VXD (Model A068)は、静止画や動画撮影で使用用途の高い焦点距離をカバーした、超広角域17mmから標準域50mmまでをF4通しでカバーする広角ズームレンズです。ズーム全域で高い描写力を達成しており、画面周辺までクリアに描きます。AF駆動には静粛性・俊敏性に優れたリニアモーターフォーカス機構VXD (Voice-coil eXtreme-torque Drive)を採用し、高速・高精度なAFを実現。また、インナーズーム機構の採用により、ズーム時に長さが変化しないため、静止画撮影だけでなく、ジンバルなどに搭載してもバランスがとりやすく、動画撮影にも最適です。さらに、広角端で最短撮影距離0.19m、望遠端で0.3mと近接撮影能力が高く、被写体に思いきり寄れるため、様々な撮影シーンで個性豊かな一枚を撮影することができます。 機動力・利便性に長けたこの1本を持ち歩けば、静止画・動画問わず、ダイナミックな風景からスナップ撮影まで、レンズ交換をせずにバリエーション豊かな撮影が可能です。
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11-20mm F/2.8 Di III-A RXD (Model B060)は、大口径F2.8でありながら小型軽量と高い描写力を実現。コンパクトなAPS-Cサイズミラーレスカメラボディとのバランスもよく、普段使いとして最適です。広角端11mmでは最短撮影距離0.15m、最大撮影倍率1:4と驚異的な近接撮影能力を実現し、パースペクティブの効いたデフォルメ効果を活かしたワイドマクロ撮影が可能。また、AF駆動には静粛性に優れたステッピングモーターユニットRXD (Rapid eXtra-silent stepping Drive)を搭載しており、静止画だけでなく動画撮影にも適しています。加えて、屋外での撮影を考慮した簡易防滴構造や防汚コートを採用するなど、超広角大口径F2.8の高画質を手軽にお楽しみいただくことができる、実用性の高いレンズです。
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20-40mm F/2.8 Di III VXD (Model A062)は、携帯性を徹底的に追求した、新たな大口径標準ズームレンズです。超広角20mmからはじまり、標準域の40mmまでをカバーしながら、クラス最小・最軽量のサイズ感。ズーム全域で美しい写りも実現しており、静止画撮影だけでなく、Vlogなどの動画撮影にも活躍します。静粛性・俊敏性に優れたリニアモーターフォーカス機構VXDを採用し、高速・高精度なAFを実現。静止画・動画問わず気軽に持ち出し撮影を楽しむことができる、今までにない新しい大口径標準ズームレンズです。
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