2024.07.31
野鳥撮影にチャレンジ!撮り方のポイントやレンズ選びのコツをご紹介
野鳥撮影にチャレンジ!撮り方のポイントやレンズ選びのコツをご紹介
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野鳥は人間の存在に敏感で、近づくことが難しい被写体です。そのため、野鳥を大きく写すには、焦点距離が400mm以上の超望遠レンズが望ましいです。超望遠レンズを使えば、鳥との距離を保ちながら、その繊細な表情や羽根の細部まではっきりと捉えることができるでしょう。
関連記事:望遠レンズとは?使い方やレンズ選びのポイントもご紹介
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野鳥撮影といえば望遠が代表的ですが、広い画角で鳥たちの姿を捉えるのもおすすめです。中望遠レンズを使えば、鳥の群れや芸術的な編隊をダイナミックに写し込むことができます。また、広大な自然の中に佇む野鳥の姿を余白たっぷりに捉えるような構図も魅力的です。状況に応じてレンズを使い分けると、表現の幅が広がります。
その他の機材
レンズ以外にも、野鳥撮影に持っておくと便利な機材があります。ここでは、三脚と双眼鏡について触れておきましょう。
三脚
超望遠レンズはレンズ自体が大きく重くなりがちなので、手ブレも発生しやすくなります。そのため、手ブレを抑え、安定した構図で撮影するために三脚を使用することが有効です。ただし、三脚を使うと移動が制限されるため、野鳥の動きに合わせた対応が難しくなります。三脚の使用は、特定の構図や行動を狙う場合など、待ち構えて撮影するシーンでの利用が適しているでしょう。
双眼鏡
野鳥撮影では、鳥の生態や行動をよく観察することが重要です。双眼鏡があれば、肉眼では捉えきれない小さな野鳥を発見しやすくなります。また、生態を観察しながら次の行動を予測することや、表現したいディテールを見つけることにも役立ちます。撮影に入る前の事前準備として、双眼鏡を活用しましょう。
露出設定のポイント
野鳥の動きを的確に捉えるために適切な露出設定が求められます。ここでは、撮影モード、シャッタースピード、F値、ISO感度の4つの観点から、露出設定のポイントを解説します。
撮影モード
動きの素早い野鳥に対して、ブレの少ない鮮明な写真を撮るためには、シャッタースピードが重要な要素となります。そのため、まずはシャッター優先モードを使用すると良いでしょう。一方、静止している野鳥のクローズアップ写真などは、ボケの表現が重要になります。そのようなシーンでは、絞り優先モードを選択し、ボケ感を調整するようにしましょう。
シャッタースピード
シャッタースピードの設定は撮影したいシーンによって変える必要があります。たとえば、飛翔する鳥を捉える場合は、1/2000秒から1/3000秒程度の速いシャッタースピードが必要です。反対に、静止している鳥を撮影する場合は、1/200秒から1/800秒程度のシャッタースピードで十分にブレの少ない写真を撮影できるでしょう。鳥の動きに合わせて、シャッタースピードを柔軟に調整してください。
F値
通常の野鳥撮影ではF値をF5.6からF10程度に設定することで、鳥の輪郭やディテールまでくっきりと捉えやすくなります。ただし、シャッタースピードが速い場合や周囲の環境によっては、明るさが不足するかもしれません。その場合は、F値を小さくして露出を確保しましょう。また、背景ボケを大きく表現したい場合も、F値を開放に近い値に設定します。
関連記事:F値(絞り値)とは?設定例やシャッタースピード、ISO感度との関係まで徹底解説
ISO感度
速いシャッタースピードを使用する野鳥撮影では、ISO感度を1600から3200程度以上に設定することが多いでしょう。一方、ISO感度を上げすぎるとノイズが目立ちはじめ、鳥の繊細な表情や羽根の質感などが損なわれる可能性もあります。晴れた日中の撮影では、低めのISO感度にしておくことで、よりクリアな像を得やすくなるでしょう。
ピント合わせのコツ
露出設定に加えて、ピント合わせの精度も美しい野鳥撮影には欠かせません。ここでは、オートフォーカス (AF)の設定や、ピント合わせのコツを紹介します。
オートフォーカス (AF)設定
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野鳥撮影では、コンティニュアスAF (AF-C)を使用することで、鳥の動きに追従しながらピントを合わせることができます。また、フォーカスエリアの選択も重要で、飛翔している鳥を撮影する場合は、ゾーン設定にすることで動きの速い鳥でも捉えやすくなります。
一方、木の枝や障害物が多い環境では、フォーカスエリアをスポット設定にするのがおすすめです。狭いエリアにピントを合わせることで、被写体の手前や奥の障害物にフォーカスが外れることを防げます。たとえば、枝の間から顔を覗かせるような小鳥の撮影ではスポット設定を使用すると良いでしょう。
また、連写機能を活用することで、ピントの合った写真を撮影しやすくなります。鳥の動きに合わせてシャッターを切り続け、その中からベストな1枚を選びましょう。
目にピントを合わせるイメージで
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野鳥の表情を捉えるには、鳥の頭部や目にピントを合わせるようにすると良いでしょう。
ただし、小さな鳥の目にピントを合わせるのは簡単ではありません。対策としては、鳥の動きを予測しながら、少し早めにシャッターを半押しすることで、ピントを合わせるタイミングを計りやすくなります。また、鳥が静止した瞬間を狙ってシャッターを切ることも大切です。
カメラ本体の機種によっては、瞳AFを利用できる場合もあるため、確認してみてください。
野鳥撮影に活かしやすい構図
野鳥撮影では、適切な構図を選ぶことで、鳥の魅力をより効果的に引き出すことができます。ここでは、日の丸構図、三分割構図、対角線構図の3つの構図について解説し、それぞれの特徴や使いどころを探ります。
関連記事:画面構成を考えて、野鳥作品に仕上げよう
日の丸構図
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日の丸構図は、写真の中央に被写体を大きく配置する構図です。鳥のポートレートを撮影する際や、鳥の表情や佇まいを強調したい場合に適しています。背景に大きくボケをいれることで、被写体である鳥をより引き立たせることができ、写真に奥行きが生まれます。
日の丸構図は単調になりやすく、避けられることもありますが、シンプルながら印象的な写真を生み出すには効果的な構図といえるでしょう。
三分割構図
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三分割構図は、画面を縦横それぞれ三等分し、その交点付近に主題を配置する構図です。この構図を用いることで、鳥だけでなく周囲の自然風景も取り込みながら、生態や環境などのコンテクストを表現できます。また、写真全体としてのバランスも取りやすいというメリットがあります。鳥を画面の左右どちらかに配置し、余白となったスペースに自然の景色を収めると良いでしょう。
対角線構図
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対角線構図は、画面の対角線上に被写体を配置する構図です。この構図は、飛翔する鳥の撮影シーンなどで効果的です。鳥が対角線上を飛ぶように構図を決めることで、動きがダイナミックに表現され、スピード感や躍動感が強調されます。また、鳥の飛行方向に余白を残すことで、写真の中に流れが生まれます。
シーン別の撮り方
それでは、基本的な知識を踏まえた上で、被写体に応じた撮り方のコツを確認してみましょう。ここでは、飛翔する野鳥や水辺の野鳥、小鳥の撮影などについてご紹介します。
大型の野鳥
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サギやツル、ハクチョウなど大型の野鳥は、小鳥と比べて画角いっぱいに大きく撮影しやすいため、初心者の方にもおすすめの被写体です。
体全体を捉えるだけでなく、表情にクローズアップすることで印象的な作品となります。また、美しいボケをつくることで鳥の魅力が一層引き立ちます。大きな野鳥を撮影する際は、背景とのコントラストを意識して、鳥の姿形や色味が際立つアングルを探してみると良いでしょう。
静止した野鳥
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エサを探して立ち止まったり、木々の間で休んでいる野鳥を撮影する際は、鳥の行動をよく観察することが重要です。直前の行動を観察して、静止するタイミングや場所を予測してみましょう。また、大きく写そうとして近づきすぎると逃げられてしまうため、ゆっくりと距離を詰めながら撮影しましょう。生態が把握できている場合は、三脚で待ち構えておくのもおすすめです。
飛翔する野鳥
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飛び立つ瞬間の撮影ではゾーンAF設定を利用することで、不測の動きにもAFが追従しやすくなります。静止している間に構図を決め、シャッターを半押しでピントを合わせつつ、飛び立つ直前から連写撮影しましょう。
飛んでいる様子を捉える場合も同様に、フォーカスエリアをゾーン設定にして連写すると良いでしょう。また、シャッタースピードを遅くして流し撮りすることで、野鳥のスピード感を強調した表現も可能です。
水辺の野鳥
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ハクチョウやカモ、カワセミなど水辺の野鳥を撮影する際は、水面を前景に取り入れた構図にすると、立体感や芸術性のある表現になります。低いポジションから撮影することで、鳥の大きさやダイナミックさを強調できます。
飛び込む瞬間の水しぶきを捉える場合は、シャッタースピードを1/3000秒程度に設定して連写することで、ブレを少なくクリアに撮影できるでしょう。また、水辺特有の光の反射や水面の波紋を取り入れることで、より印象的な写真になります。
小鳥の撮影
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スズメやシジュウカラ、メジロなど、小鳥は警戒心が強く体も小さいため、写真いっぱいに写すのが難しい被写体です。できるだけ焦点距離の長い望遠レンズを使用して、遠くから撮影しましょう。また、小鳥の行動を観察し、止まりそうな枝や餌場を予想して、シャッターチャンスを待ち構えましょう。
タムロンレンズで撮影された野鳥の作例を見てみる →
野鳥撮影のマナー
野鳥撮影を楽しむ上では、自然環境や野鳥、生態系への配慮を忘れてはいけません。周囲の人々にも迷惑をかけないよう、撮影マナーを守りましょう。
日本野鳥の会では、野鳥撮影のマナーとして以下の7か条を挙げています。
①野鳥の巣には近づかない
②野鳥を追い回さない
③珍鳥や人気の鳥の情報を公開しない
④周囲の人や撮影場所選びには十分な配慮をする
⑤餌付けや、環境改変は行わない
⑥自然にやさしいマナーを心がけよう
⑦ストロボは使用しない
[出典:野鳥撮影マナー(公益財団法人 日本野鳥の会)]
詳しい説明はぜひ、日本野鳥の会のWebサイトを熟読してください。野鳥撮影は自然の中で行うものであり、野鳥や環境への配慮が何より大切です。これらのマナーを守ることで、野鳥たちの生活を乱すことなく、サステナブルに撮影を楽しむことができます。
野鳥の撮影に適したレンズの選び方
野鳥撮影のレンズ選びでは、焦点距離や開放F値、重さとコンパクトさなど、様々な要素を考慮する必要があります。ここでは、それぞれの要素について詳しく解説していきます。
焦点距離
前述の通り野鳥撮影では、できるだけ警戒されないよう、望遠レンズが必要不可欠です。その中でも特に、400mm以上の超望遠レンズがおすすめです。長い焦点距離を持つレンズを使うことで、鳥との距離を保ちながら、その美しい姿を大きく写し込むことができます。
開放F値
開放F値が小さいレンズは、より明るめの写真を撮影しやすくなります。野鳥撮影では、鳥の動きを止めるためにシャッタースピードを速めに設定することが多く、天気や時間帯によっては光量が不足しがちです。開放F値が小さいレンズを選ぶことで、このような露出が得にくい状況でも、明るく鮮明な写真を撮影しやすくなります。
関連記事:F値(絞り値)とは?設定例やシャッタースピード、ISO感度との関係まで徹底解説
重さとコンパクトさ
野鳥の撮影は、長時間レンズを持ち運ぶことも少なくありません。また、撮影環境によっては三脚を使用せず、手持ちで撮影する必要も出てきます。そのため、できるだけ軽くてコンパクトなレンズを選ぶのがおすすめです。取り回しの良いレンズは持ち運びやすく、気になった被写体に素早くカメラを向けることができます。
オートフォーカス (AF)性能
野鳥は素早く動くため、AF性能の高いレンズを選ぶことが重要です。スムーズにピントが合うだけでなく、動く被写体への追従性も確認しておきましょう。さらに、操作性や静粛性も、チェックしておきたいポイントです。
タムロンのAF技術を詳しく見る →
手ブレ補正機構
望遠レンズは手ブレが発生しやすいため、レンズ内手ブレ補正機構を備えたレンズがおすすめです。特に手持ちでの撮影の場合、レンズ内手ブレ補正機構が搭載されていると、ブレを抑えたクリアな写真を撮影しやすくなります。
タムロンの手ブレ補正技術を詳しく見る →
野鳥撮影におすすめのタムロンレンズ
タムロンのレンズは、小型軽量なサイズ感と高画質が両立されており、様々な撮影シーンで野鳥撮影を楽しむことができます。また、スムーズで追従性に優れたAFや、タムロン独自の手ブレ補正機構VC (Vibration Compensation)も特徴です。標準域から望遠域までカバーするズームレンズもあり、レンズ1本で幅広い画角に対応できます。
望遠ズームレンズ
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50-300mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD a069(Model )
50-300mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD (Model A069)は、70-300mm使用時の「広角側が少し物足りない」の声に応え、広角側を50mm始まりに。望遠域300mmまでカバーしながらも非常にコンパクトなサイズを実現しています。また、50-300mm全域で高画質を達成。静粛性・俊敏性に優れたリニアモーターフォーカス機構VXD (Voice-coil eXtreme-torque Drive)や手ブレ補正機構VC (Vibration Compensation)の搭載により、あらゆる撮影を強力にサポートします。さらに、広角端では最短撮影距離0.22m、最大撮影倍率1:2の高い近接撮影能力で、存分にハーフマクロの世界を楽しめます。気軽に本格的な撮影が楽しめるこの万能ズームレンズが、作品づくりの可能性を広げます。
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70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD a047(Model )
70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD (Model A047)は望遠撮影をより多くの方に楽しんでいただくために生まれました。幅広い望遠域をカバーしながらも、軽量・コンパクトサイズを実現。特殊硝材の採用により、色収差をはじめとした諸収差を抑制し、高画像と美しいボケ味が楽しめます。また、AF駆動には静粛性に優れた高速・精密なステッピングモーターユニットRXDを搭載。風景やスポーツ、鉄道、飛行機の他、ポートレートやスナップなど、手持ちで軽快に撮影を楽しみたいシーンでもその力を発揮します。
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50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD a067(Model )
50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD (Model A067)は、広角端50mm始まりでズーム比8倍、フルサイズミラーレス一眼カメラ対応の超望遠ズームレンズです。50-400mm全域で妥協のない高画質を実現するレンズでありながら、100-400mmクラス同等の小型・軽量サイズを達成。リニアモーターフォーカス機構VXD、手ブレ補正機構VCを搭載し、スポーツや野鳥などの撮影で、被写体の動きに素早くピントを合わせられます。近接撮影能力にも優れ、被写体に存分に近づいたハーフマクロ撮影も可能です。Model A067は、圧倒的な高画質と機動力を兼ね備えた新しい超望遠ズームレンズです。
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100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD a035(Model )
どこまでも美しく。どこまでも正確に。どこまでも軽やかに。100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD (Model A035)は望遠撮影に求められる全てを叶えた一本です。 望遠側で発生しやすい色収差を抑制するため、3枚のLD(異常低分散)レンズを配置。さらに、タムロン独自のeBAND (Extended Bandwith & Angular Dependency) コーティングを採用することで、クリアでヌケの良い画質を実現します。また、AFが対象を素早く捕捉するので、どんなシャッターチャンスも逃しません。高い画質を維持しつつ機動力を高めるため、鏡筒部材の一部にマグネシウムを採用。簡易防滴や防汚コートも搭載しており、屋外撮影でもフットワーク軽く被写体を追うことができます。