2024.11.29
【キヤノンRFマウント用レンズの選び方】おすすめレンズもご紹介
【キヤノンRFマウント用レンズの選び方】おすすめレンズもご紹介
キヤノンの一眼カメラ用マウント
カメラ本体とレンズを接続する接合部をレンズマウントと呼びます。このマウントはカメラメーカーや機種によって規格が異なり、キヤノンの一眼カメラには主にキヤノンRFマウント、キヤノンEFマウント、キヤノンEF-Sマウントがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
RFマウント
キヤノンRFマウントは、キヤノンのミラーレス一眼カメラ用のレンズマウントシステムです。大きな特徴の一つは、フランジバック(マウント面から撮像素子までの距離)が短いことです。これにより、大口径レンズや自由度の高いレンズ設計が可能となり、高機能なレンズの開発につながっています。また、カメラとレンズ間のデータ通信も高速化されており、より精密な制御が可能です。
さらに、キヤノンRFマウント用のレンズには、フルサイズ用のRFレンズとAPS-Cサイズ用のRF-Sレンズがある点も知っておきましょう。
キヤノンEFマウント
キヤノンEFマウントは、キヤノンのフルサイズ一眼レフカメラ用のレンズマウントシステムです。1987年の登場以来、長い歴史のあるマウントシステムです。そのため、豊富なレンズラインナップが魅力の一つとなっています。
関連記事: 【キヤノンEFマウント用レンズの選び方】RFマウントとの違いやおすすめレンズもご紹介
キヤノンEF-Sマウント
キヤノンEF-Sマウントは、キヤノンのAPS-Cサイズ一眼レフカメラ用のレンズマウントシステムです。キヤノンEFマウント用のレンズをキヤノンEF-Sマウントに装着することはできますが、キヤノンEF-Sマウント用レンズをキヤノンEFマウントに装着することはできません。
キヤノンRFマウントとキヤノンEFマウントの互換性
キヤノンRFマウントとキヤノンEFマウントは直接的な互換性はありません。しかし、マウントアダプターを使用することで、キヤノンEFマウントのレンズをキヤノンRFマウントのカメラに装着することは可能です。
一方、気をつけたいポイントとして、アダプターを介すると若干の機能制限が生じる場合があります。そのため、レンズアダプターを使用する際は、影響範囲や取り付けることでのデメリットをあらかじめ確認しておきましょう。
キヤノンRFマウント用レンズの選び方
キヤノンのRFマウント用レンズは、高性能でさまざまな選択肢があります。ただ、ラインナップの豊富さゆえに、適切なレンズを選ぶのに悩むこともあるでしょう。ここからは、キヤノンRFマウント用レンズの選び方について、重要なポイントを詳しく解説していきます。
①マウント規格やセンサーサイズとの適合
キヤノンRFマウントの一眼カメラには、フルサイズセンサーを搭載したモデルとAPS-Cセンサーを搭載したモデルがあります。基本的にはカメラ本体のマウント規格とセンサーサイズに適合したものを選びましょう。
一方、フルサイズ用のキヤノンRFレンズをAPS-Cサイズのカメラボディに装着することも可能です。その場合、イメージサークルの違いから、焦点距離が約1.6倍に換算された画角になります。これを逆手に取ると、望遠レンズや超望遠レンズに近い表現が可能になるため、野鳥や野生動物の撮影などに応用される場合があります。
②ズームレンズと単焦点レンズ
レンズには大きく分けて、ズームレンズと単焦点レンズの2種類があります。ズームレンズは焦点距離を変えられるため、1本で多彩なシーンに対応できる便利さが魅力です。
一方、単焦点レンズは焦点距離が固定されていますが、明るさや描写力に優れている機種が多い点が特徴です。デメリットとして、被写体との距離は自分で調整する必要があるため、慣れるまで時間が必要なレンズでもあります。
初心者の方は、まずはズームレンズから始めて、被写体に応じた距離感や画角のイメージをつかむと良いでしょう。その後、気に入った焦点距離の単焦点レンズを追加していくことで、撮影の幅を広げ、本格的な撮影を楽しめます。
関連記事 : 単焦点レンズとは?特徴やレンズ選びのポイントをご紹介
③焦点距離と画角の違い
続いて、それぞれの画角の特徴を簡単にご紹介します。
関連記事: 焦点距離とは?画角との関係など、基礎知識を解説
超広角レンズ
焦点距離が約20mm以下の超広角レンズは、非常に広い画角を持ち、広大な風景や大規模な建築物でも画面の中に収めることができます。遠近感(パースペクティブ)が強調されるため、ダイナミックな構図や空間的な広がりを強く表現したい場合に最適です。また、被写体に近い距離でも広い画角で撮影できるため、スペースの限られた室内や、狭い街路での風景撮影などにも適しています。
広角レンズ
広角レンズは焦点距離約35mm以下のレンズです。自然風景や街並み、建物の撮影などに適しています。超広角レンズ同様、屋内や狭い道路など、限られたスペースでも被写体を広く写真に収められるのが特徴です。同じく、パースペクティブが強調されるため、アングルを工夫すると立体感や奥行きが強められ、スケール感のある印象的な写真を撮影できます。
関連記事: 広角レンズとは?特徴と種類、選び方について解説
標準レンズ
焦点距離が約50mm前後の標準レンズは、人間の有効視野に近い画角を持っています。自然な遠近感で被写体を捉えられるため、ポートレートやスナップなど、日常的な撮影に適しています。その他にも、風景やテーブルフォトなど、多くの撮影シーンに対応できる汎用性の高さも魅力です。
望遠レンズ
望遠レンズは、焦点距離が約80mm以上のレンズです。遠くの被写体を大きく撮影できるのが大きなメリットです。スポーツや乗り物、動物の撮影に適しているほか、背景ボケを活かしたポートレートにも使用されます。画角は狭くなりますが、それを利用して風景の中から主題を切り取るような表現が可能です。
また、距離感が圧縮されて見える特徴があり(圧縮効果)、遠くのものが近くにあるように映ります。この効果を利用して、ポートレートの主題をより強調したり、風景の圧倒感を演出したりする場合もあります。
関連記事: 望遠レンズとは?使い方やレンズ選びのポイントもご紹介
超望遠レンズ
焦点距離が約300mm以上の超望遠レンズは、さらに遠く離れた被写体を大きく捉えることができます。警戒心の強い野鳥やスポーツで遠くにいる選手の撮影、さらには月や飛行機の撮影など、特定の被写体を撮影する場合にも用いられます。望遠レンズよりもさらに画角が狭くなるため、主題を大きくはっきりと伝えることができます。
遠く離れた位置からでも被写体の細部を精細に捉えられる反面、手ブレの影響は受けやすいため、三脚を使用するシーンも多くなります。
④重さとコンパクトさ
日常的な使いやすさを考えると、レンズの重さや手に持ったときの収まり方も重要です。軽量でコンパクトなレンズは手軽に持ち出しやすく、自然と撮影機会も増えます。また、旅行やちょっとした遠出の際にも荷物がかさばりません。特に機動力が求められるストリートスナップなどでは、すばやくカメラを構えられる軽量なレンズが使いやすいでしょう。
⑤開放F値
開放F値はレンズの絞りを最大に開いたときのF値で、この値が小さいほど、センサーに多くの光を取り込むことができます。そのため、開放F値が小さいレンズは「明るいレンズ」と言われることがあります。
開放F値が小さいレンズのメリットは、美しいボケが得られること、そして暗所での撮影でも明るめの写真を撮りやすくなる点にあります。たとえば、F1.4やF2.8などのレンズは被写界深度が浅くなるため、ポートレート撮影で被写体を際立たせ、夜景や室内など低照度での撮影時にも高画質な写真を撮りやすくなります。
関連記事: F値(絞り値)とは?設定例やシャッタースピード、ISO感度との関係まで徹底解説
⑥フォーカスリングやスイッチの使い勝手
撮影時には、その場の状況や被写体に合わせて、臨機応変かつスムーズにレンズを操作する必要があります。そのため、レンズの操作性が重要になります。
たとえば、フォーカスリングが滑らかに動き、適度な抵抗感があるかを確認しましょう。また、AF/MF切り替えスイッチやフォーカスリミッターなど、各種スイッチの配置や操作感も確認するとよいでしょう。これらが使いやすく配置されていると、ストレスなく撮影に臨むことができます。
⑦AF(オートフォーカス)のスムーズさ
AFはピントの正確性だけでなく、スムーズさや動体追従性能も確認しておきましょう。特に、子どもやペット、動物、スポーツなど、よく動く被写体に対しては追従性が重要になります。また、動画撮影や静粛な環境で撮影を行う場合は、AFの静音性も考慮に入れましょう。
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⑧レンズ内手ブレ補正機構
手ブレ補正機構は、特に望遠レンズや、シャッタースピードが遅くなる低照度での撮影時などに威力を発揮します。さらに、風景写真や室内撮影など、三脚の使用が難しい場面でも重要な機能です。そのため、レンズ内手ブレ補正の有無や効き量を確認しておきましょう。
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⑨最短撮影距離
レンズの描写性能は、同じ焦点距離やF値のレンズでも、メーカーや製品によって異なります。シャープさやコントラスト、色再現性、ボケ味などを確認しましょう。また、レンズの描写には自身の好みも大きく影響します。作例写真などを確認しながら、撮りたい被写体やシーンに対して、自分のイメージする表現ができるかどうかを確認しましょう。
タムロンのキヤノンRFマウント用レンズ
タムロンのキヤノンRFマウント用レンズ 11-20mm F/2.8 Di III-A RXD (Model B060) はAPS-Cサイズミラーレス一眼カメラ用で、大口径超広角ズームレンズでありながら、小型・軽量である点が特徴です。また、広角端での最短撮影距離は0.15m、最大撮影倍率は1:4と近接撮影能力が高く、パースペクティブの効いたワイドマクロ撮影が可能です。高い描写性能とコンパクトさで、普段遣いに最適なレンズです。
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11-20mm F/2.8 Di III-A RXD b060(Model )
11-20mm F/2.8 Di III-A RXD (Model B060)は、大口径F2.8でありながら小型軽量と高い描写力を実現。コンパクトなAPS-Cサイズミラーレスカメラボディとのバランスもよく、普段使いとして最適です。広角端11mmでは最短撮影距離0.15m、最大撮影倍率1:4と驚異的な近接撮影能力を実現し、パースペクティブの効いたデフォルメ効果を活かしたワイドマクロ撮影が可能。また、AF駆動には静粛性に優れたステッピングモーターユニットRXD (Rapid eXtra-silent stepping Drive)を搭載しており、静止画だけでなく動画撮影にも適しています。加えて、屋外での撮影を考慮した簡易防滴構造や防汚コートを採用するなど、超広角大口径F2.8の高画質を手軽にお楽しみいただくことができる、実用性の高いレンズです。