2023.11.30
富士フイルムXマウント用レンズの選び方とは?おすすめのレンズもご紹介
レンズには、焦点距離が固定されている「単焦点レンズ」と、焦点距離を変えられる「ズームレンズ」があります。単焦点レンズは画角が一定のため、被写体に合わせて撮影者自身が動く必要がありますが、ズームレンズよりもF値が小さいことが多く、解像性能も高くなる傾向があります。そのため、より高画質な写真を撮りやすいと言われます。
一方で、ズームレンズは焦点距離を変えられるため、構図を決めるたびに動き回る必要がなく、1本のレンズで様々な画角の写真を撮影することが可能です。
関連記事:単焦点レンズとは?特徴やレンズ選びのポイントをご紹介
レンズは焦点距離の長さによって大きく広角・標準・望遠の3種類に分けられ、それぞれ違った画角の写真を撮ることができます。APS-Cサイズを前提に、焦点距離による分類を整理してみましょう。
「広角レンズ」は、焦点距離が約24mm(35mm判換算 36mm相当)以下のレンズのことをいいます。画角が広いため、広い風景を広いままに、狭い空間でも開放的に写すことが可能です。
焦点距離が約35mm(35mm判換算 53mm相当)前後のものは「標準レンズ」といいます。画角が人間の視野に近いため、見たままの自然なイメージで被写体を捉えられます。
さらに、焦点距離が約200mm(35mm判換算 305mm相当)以上になると「望遠レンズ」と呼ばれます。画角が狭い代わりに、遠くから被写体を大きく写すことができ、被写体の印象を強調できるのが大きな特徴です。
広角レンズでの撮影に向いているのは、開放的な自然の風景や、大きな街並みを撮影するシーンなどです。広い空間をダイナミックに写し取れるので、被写体のスケールの大きさを活かした写真が撮影できます。
また、建築やポートレートなどを撮影する場合は、広角レンズが持つ遠近感(パースペクティブ)を意識して撮影することで、印象的な構図の作品を撮影することも可能です。空間を実際より広く見せることもできるので、店舗や建築物の室内も開放的に撮影できます。
関連記事:広角レンズとは?特徴と種類や選び方について解説
標準レンズは人が見たままの自然な画角で撮影できるため、広角レンズや望遠レンズよりも様々なシーンで利用できるのが大きな特徴です。
街歩きや旅行でのスナップやポートレートが撮影できるだけでなく、街並みや風景の撮影にも使えるため、一本のレンズで幅広いシーンに対応できます。また、被写体との距離感も掴みやすく、過度に寄ったり離れたりする必要がないので、撮影しやすいのもメリットです。
関連記事:標準ズームレンズを詳しく解説!利用シーンの具体例や選び方を解説
望遠レンズは遠くの被写体でも大きく写せるため、被写体との距離が遠いスポーツや動物、鉄道、飛行機などの撮影にピッタリです。また、望遠レンズには焦点距離が長くなると、被写体の背景が大きく見える「圧縮効果」があります。さらに、焦点距離が長いと、背景のボケも大きくなりやすいです。画角が狭い代わりに、遠くから被写体を大きく写すことができ、被写体の印象を強調できるのが大きな特徴です。この圧縮効果を活かすことで、被写体にクローズアップしつつも、背景やボケを活かしたポートレート撮影もできるようになります。
焦点距離が約300mm(35mm判換算 457mm相当)以上のレンズが「超望遠レンズ」と呼ばれます。望遠レンズ以上に遠くの被写体を大きく写すことができるため、撮影条件が揃えば、鉄道(電車)、飛行機などを画面いっぱいに写すことも可能になります。
関連記事:望遠レンズとは?使い方やレンズ選びのポイントもご紹介
レンズにはそれぞれ「F値」が設定されており、F値が小さいと背景のボケ量が多くなり、F値が大きいとボケ量が少なくなります。一般的には、F2.8以下のレンズであればボケのある写真を撮影できると言われます。また、F値が小さいと暗い場所でも多くの光を取り込めるので、レンズが使える場面を多くする意味でも、F値の小さいレンズを選ぶのはおすすめです。
関連記事:F値(絞り値)とは?設定例やシャッタースピード、ISO感度との関係まで徹底解説
より気軽に、失敗なく撮影をしたい場合は、レンズを機能性で選ぶのもひとつの方法です。AF(オートフォーカス)性能が優れているレンズであれば、スムーズに被写体にピントが合うため、一瞬のシーンを逃さずに撮影できます。
また、レンズに手ブレ補正機構がついているとブレを抑えた写真が撮影できるほか、シャッタースピードが遅くなってブレが発生しやすい暗い場所でも安定した撮影が可能になります。
タムロンのAF技術について詳しく見る→
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レンズは製品によって焦点距離やズーム方式だけでなく、表現力や解像性能、色味の乗り方も細かく異なります。そのため、レンズごとの表現力や描写力で選ぶのもおすすめです。
たとえば、非球面レンズなどの特殊なガラスやコーティングが施されたレンズは、色収差が少なく、描写も優れているものが多いため、高画質を求める場合に適しています。また、個性的な写りをするレンズも多くあるため、写りの好みで選ぶのも良いでしょう。
ご自身がどのような作品を撮りたいかを考えながら、各レンズを使用して撮影されたインプレッションや撮影サンプルのページをチェックしてみてください。
タムロンの光学技術について詳しく見る →
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11-20mm F/2.8 Di III-A RXD b060(Model )
11-20mm F/2.8 Di III-A RXD (Model B060)は、大口径F2.8でありながら小型軽量と高い描写力を実現。コンパクトなAPS-Cサイズミラーレスカメラボディとのバランスもよく、普段使いとして最適です。広角端11mmでは最短撮影距離0.15m、最大撮影倍率1:4と驚異的な近接撮影能力を実現し、パースペクティブの効いたデフォルメ効果を活かしたワイドマクロ撮影が可能。また、AF駆動には静粛性に優れたステッピングモーターユニットRXD (Rapid eXtra-silent stepping Drive)を搭載しており、静止画だけでなく動画撮影にも適しています。加えて、屋外での撮影を考慮した簡易防滴構造や防汚コートを採用するなど、超広角大口径F2.8の高画質を手軽にお楽しみいただくことができる、実用性の高いレンズです。
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17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD b070(Model )
17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD (Model B070)は、APS-Cサイズミラーレス一眼用の大口径標準ズームレンズです。普段使いに最適な17-70mm (35mm判換算:25.5-105mm相当)、ズーム比4.1倍を実現。画面全域において高い解像性能を維持します。また、手ブレ補正機構VCの搭載や、静かで滑らかなAF、フォーカスブリージングを抑えて快適な動画撮影をサポートします。大口径F2.8の高画質を静止画と動画、双方の撮影で手軽に楽しめる実用性の高いレンズです。