2024.06.06
写真家 柏倉 陽介氏がタムロン50-300mm F4.5-6.3 (Model A069)ソニー Eマウント用で写し出す、自然あふれる西表島の魅力
写真家 柏倉 陽介氏がタムロン50-300mm F4.5-6.3 (Model A069)ソニー Eマウント用で写し出す、自然あふれる西表島の魅力


ネイチャーフォトグラファーの柏倉 陽介です。普段から、風景や動物など自然に関わる全般を撮影しています。自然撮影では人力移動が多いので、レンズの本数を限定し、荷物をギリギリまで軽くしています。中でも望遠レンズはいつも悩みの種で、持っていくかどうかの判断に迷います。写真の画質に妥協はしたくないので、結局はずっしりと重くなったカメラザックを背負うことになります。今回の西表島の撮影前、タムロン50-300mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD (Model A069)を手に持つと、まずその圧倒的な軽さに驚きました。50-300mmという広範囲の焦点距離に加えて、最大撮影倍率もマクロレンズ並みの1:2ということで、本レンズの実力をふんだんにご紹介いたします。
一枚目の写真 焦点距離:300mm 絞り:F6.3 シャッタースピード:1/100秒 ISO感度:100 使用カメラ:Sony α7R IV
南国の美しいハイビスカスの花弁です。花全体を撮ろうと近寄りましたが、雌蕊が大きく写り込むまで近づくことができます。なんと最短撮影距離は50mmで驚異の0.22mです。雌蕊の向こうにある花びら、その奥にある緑にいたるまでのボケ味が非常に美しいことにも驚きました。
日本最大級の蝶オオゴマダラを望遠端300mmで撮影。レンズが蝶に触れてしまうのではと不安になるほどの近接撮影でした。あとで羽を拡大表示してみると、鱗粉が規則的に配列されているミクロの世界まで写っている解像感に驚かされました。
森にたたずむ大きな水牛を見つけ、驚かさないように静かにシャッターを切りました。暗い状況下でも瞳にピントが合う高速のオートフォーカス、300mmもの望遠側にもしっかりと効く手ブレ補正機構のおかげで撮影がとても楽になった実感がありました。
干潮時にできた水たまりは、地上の風景を映しこむのに最適な環境です。マングローブ群が点在するエリアでは、標準50mmの焦点距離で臨場感を出すことに集中しました。50mmは見た感覚そのものが写し込める距離感なので、とても重宝しています。また、50mmから300mmまで様々な焦点域を使ってバリエーション豊富なシーンを撮ることができました。
撥水性の高い葉に溜まる雨粒。まるでキラキラと輝く宝石のようで、夢中でシャッターを切りました。ふんわりとノイズレスな作品にするため、ISO感度は800に。1/8秒の低速シャッターでもブレることがなく、安心してマクロの世界に没頭することができました。
沖縄県で最長の河川である浦内川を遊覧船に乗って上流へ向かいました。途中、河岸に見える景色はジャングルの世界です。移動する船の上から、気に入った風景を自由な構図でたくさん撮りました。立ち位置が固定された船では50~300mmの焦点域を持つズームが大いに役立ちます。
トカラ列島以南に咲くオキナワテイショウソウ。花びらの先端に雫をたずさえた姿がとても印象的でした。被写体に寄れば寄るほど玉ボケは大きくなり、小さな花びらの繊細な描写と豊かなボケ味が両立する素晴らしい一枚となりました。
板根に支えられる大きな樹。雨に濡れた樹皮、表面を包み込む苔が高い解像感で写しこまれています。暗がりのため、開放F値に設定しましたが周辺画質も乱れることなく、濡れた樹の質感も緻密に再現しています。手ブレ補正にも助けられた一枚です。
亜熱帯の森にいくつも自生するヒカゲヘゴ。西表島のヒカゲヘゴはとても大きく、伸びる枝葉も迫力があります。手前から奥まで全域でピントを合わせたかったのでF値は8に設定。空一面に広がる無数の葉の一枚一枚まで見事な解像感で表現されています。
記事で紹介された製品
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50-300mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD a069(Model )
50-300mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD (Model A069)は、70-300mm使用時の「広角側が少し物足りない」の声に応え、広角側を50mm始まりに。望遠域300mmまでカバーしながらも非常にコンパクトなサイズを実現しています。また、50-300mm全域で高画質を達成。静粛性・俊敏性に優れたリニアモーターフォーカス機構VXD (Voice-coil eXtreme-torque Drive)や手ブレ補正機構VC (Vibration Compensation)の搭載により、あらゆる撮影を強力にサポートします。さらに、広角端では最短撮影距離0.22m、最大撮影倍率1:2の高い近接撮影能力で、存分にハーフマクロの世界を楽しめます。気軽に本格的な撮影が楽しめるこの万能ズームレンズが、作品づくりの可能性を広げます。