2024.08.29
写真家 テラウチ マサト氏がタムロン50-400mm F4.5-6.3 (Model A067)ニコン Z マウント用で撮影したケアンズの風景スナップ
写真家 テラウチ マサト氏がタムロン50-400mm F4.5-6.3 (Model A067)ニコン Z マウント用で撮影したケアンズの風景スナップ


“旅の中の日常!”旅する写真家テラウチマサトです。日頃から撮影はレンズセレクトを重視しています。車に例えるならカメラボディはハンドルに代表される操作性、レンズはエンジン!と思っているからです。レンズ交換式カメラという言い方がありますが、カメラ交換式レンズというレンズ重視のスタイルです。今回は、タムロン50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD (Model A067)ニコン Z マウント用1本だけを持ってオーストラリアのケアンズに出かけました。たった1本で行けたのは、100‐400という画角ではなく50‐400という画角のなせる業です。加えて最大撮影倍率1:4 (50mm-70mmでは1:2)という自由度の高さにありました。本レンズで撮る楽しさをご紹介します。
一枚目の写真 焦点距離:102mm 絞り:F8 シャッタースピード:1/200秒 ISO感度:125 使用カメラ:ニコン Z 8
高さ37m、ビルでいえば12階建てに相当する熱気球が2機、最大24名の乗客を乗せて早朝のまだ暗いケアンズの空に向けて飛び立つ準備をしていました。画角50mm、シャッタースピードは1/8秒。タムロン独自の手ブレ補正機構のお陰で、薄闇という低照度下でも手ブレを気にせず、画質の低下を軽減して撮影することが出来ました。
望遠レンズの魅力はメインの被写体と背景との圧縮効果です。ボディボードを背中に裸足で街路樹の長いアーチの下を町に向かって歩く少年を撮影。少し前を行くのは母親。少年の海からの戻りが遅かったのか母親はご機嫌斜めでした。背景のボケ具合も手伝って、二人の背中とその距離が互いの心模様を表しているようです。
落差265m、オーストラリア2位の落差を誇るバロンフォールズ。ゴウゴウという水音と共に遠く離れた展望台まで飛んでくる水しぶき。豊富な水量の勢いに何するものかと踏ん張る様な岩肌。動と静、白と黒の対比を撮ろうと狙いました。高解像度のお陰で水しぶきの一つ一つ、岩肌のディテールがしっかりと表現できました。
豊富で多様な果物の山が、マーケットのあちらこちらに出来ていました。柔らかでキレイな前ボケを活かしつつ、ピントの合った果実とマーケットの様子を撮影し、集まる人々が醸し出す空気を撮影しました。
海近くの公園でアボリジニアートが施されたブーメランを撮影。50‐400mmのズーム比8倍の焦点距離の中から、最善の焦点距離を選び撮影しました。木漏れ日がまん丸のキレイなボケを生み出し、やわらかな日差しという演出をしてくれました。

Masato Terauchi テラウチ マサト
1954年、富山市生まれ。 写真家としてのクリエイティビティを活かした幅広い創作活動を得意とし、写真を活用した地域活性化事業のプロデュースも手がけている。 またカルティエの撮影や米国マサチューセッツ工科大学での講演、2012年にはパリのユネスコ本部から写真家として唯一招聘されパリユネスコ本部内のイルドアクトギャラリーで葛飾北斎の「富岳三六景」とともに作品展示、2015年にはコロンビアのフォトグラフィカボゴタで基調講演をするなど海外からも高い評価を得ている。2020年、学芸員資格を取得し「河口湖音楽と森の美術館」特別国際学芸員も務める。日本写真家協会会員、富山市政策参与。
記事で紹介された製品
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50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD a067(Model )
50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD (Model A067)は、広角端50mm始まりでズーム比8倍、フルサイズミラーレス一眼カメラ対応の超望遠ズームレンズです。50-400mm全域で妥協のない高画質を実現するレンズでありながら、100-400mmクラス同等の小型・軽量サイズを達成。リニアモーターフォーカス機構VXD、手ブレ補正機構VCを搭載し、スポーツや野鳥などの撮影で、被写体の動きに素早くピントを合わせられます。近接撮影能力にも優れ、被写体に存分に近づいたハーフマクロ撮影も可能です。Model A067は、圧倒的な高画質と機動力を兼ね備えた新しい超望遠ズームレンズです。