2023.11.01
自然野鳥写真家 福田 啓人氏がタムロン50-400mm F4.5-6.3 (Model A067)一本で撮りきる、冬のタンチョウと風景
自然野鳥写真家 福田 啓人氏がタムロン50-400mm F4.5-6.3 (Model A067)一本で撮りきる、冬のタンチョウと風景
自然野鳥写真家の福田 啓人です。今回はタムロン50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD (Model A067)を使用して、真冬の北海道でタンチョウを撮影しました。50mmから400mmという広範囲な焦点域をカバーするレンズはタンチョウのさまざまなシーンを撮影するのに活躍してくれました。ソニー α1との組み合わせで撮影した作品とインプレッションをお届けしたいと思います。
一枚目の写真 焦点距離:84mm 絞り:F6.3 シャッタースピード:1/5000秒 ISO感度:800 使用カメラ:ソニー α1
タンチョウのねぐらからの早朝の飛び立ちを写しました。奥に見える水面周辺がタンチョウのねぐらです。そこから撮影場所の音羽橋に向かって飛んできます。飛ぶコースは風向きなどで変わりますが、撮影者の頭上を飛ぶときは単焦点の望遠レンズだけで撮影してしまうと、近過ぎてタンチョウの群れ全体が画角に収まりません。その点、50-400mm F4.5-6.3なら、400mmからスタートして50mmまで徐々にズームリングを操りながら、接近するタンチョウが群れで飛翔する姿を最適な画角で撮影することが可能です。
私が撮影する被写体は主に野鳥ですが、ここ10年ほどはタンチョウをメインの被写体として撮影をしています。タンチョウは大きな野鳥なので、北海道の美しい風景と絡めて撮影することが多く、望遠レンズだけでなく、標準域のレンズも使いながら2つのレンズとカメラを同時に使用するのが通常の撮影スタイルでした。ところが、50-400mm F4.5-6.3は、標準域から望遠域まで一本のレンズで撮影することができる素晴らしいレンズです。本体サイズは8倍ズームレンズで50mmから400mmまで撮影できることを考えると十分にコンパクトなサイズで、全長も183.4mmと比較的短く、重さも1,155gに抑えられていて取り回しも良かったです。手ブレ補正機構VC (Vibration Compensation)の効きも良く、手ブレの心配もなく撮影できました。AFの性能も良く、ソニー α1との組み合わせでは特に不満はありませんでした。タンチョウの飛翔やダンスまで、激しい動きも問題なく撮影できて、風景的な引きの写真から一瞬を狙ったタンチョウの動きのある寄りの写真まで狙うことができる、正に万能レンズと言えるでしょう。
50-400mm F4.5-6.3の素晴らしいところは、50mmから400mmをカバーする8倍ズームレンズでありながら、ズーム全域で画質がとても良いことです。そして50mmスタートにしたことで、野鳥撮影から風景撮影まで一本のレンズでカバーできるようになりました。使用する前から便利なレンズだろうと思ってはいたのですが、実際に使用してみると本当に便利なレンズで、50mmスタートというのが大きなアドバンテージになっています。今までに無かった画角のズームレンズなので、やはり一度体験してみていただきたいと思います。同じズーム域のレンズは他にありませんので、このレンズならではの写真が狙えると思います。特に野鳥撮影は一瞬を狙った撮影が多いので、レンズ交換を意識しないで様々な撮影ができるのは大変便利だと思います。次の冬のタンチョウ撮影にもおすすめしたいレンズです。
記事で紹介された製品
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50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD a067(Model )
50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD (Model A067)は、広角端50mm始まりでズーム比8倍、フルサイズミラーレス一眼カメラ対応の超望遠ズームレンズです。50-400mm全域で妥協のない高画質を実現するレンズでありながら、100-400mmクラス同等の小型・軽量サイズを達成。リニアモーターフォーカス機構VXD、手ブレ補正機構VCを搭載し、スポーツや野鳥などの撮影で、被写体の動きに素早くピントを合わせられます。近接撮影能力にも優れ、被写体に存分に近づいたハーフマクロ撮影も可能です。Model A067は、圧倒的な高画質と機動力を兼ね備えた新しい超望遠ズームレンズです。