2023.09.19
写真家 トニー・ブッセマート氏がタムロン70-180mm F2.8 G2 (Model A065) ソニー Eマウント用でモデルの様々な表情を捉えたポートレート
今回タムロン70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2 (Model A065) ソニー Eマウント用を使用してみて、期待通りのレンズであったことをまずはお伝えしたいです。落ち着きのあるシンプルなデザインの本レンズは軽量でポートレートでも撮り回し良く撮影ができました。人間工学的にも非常によく計算されており、フォーカスリングやズームリングの滑らかな動きは手軽に正確なピント合わせやズーム調整を可能にしてくれました。70mmから180mmへのズーミングもし易く、迷いなく撮影できるのが非常にありがたかったです。
特に、開放F2.8のありがたさには撮影開始の時点で気付かされました。大口径の明るいレンズは多くの光を取り込めるため、低照度下やシャッタースピードを遅くする必要がある際も、明るさを担保したクリアな写真を撮ることができました。それは、周囲の環境に左右されることなく、質の高いポートレートを撮ることを可能にする、非常に重要な要素であると考えています。
さらに、明るいレンズのメリットとしては、美しいボケを活かした画作りができるということです。柔らかなボケは写真に深みと芸術的な要素を与えてくれるポートレートに欠かせない存在です。70-180mm F2.8 G2が描き出すクリーミーなボケは、ずっと見ていたくなるような心地よさがあり、作品にアクセントを加えてくれました
歩き回らずとも様々な距離感で撮影できる70-180mmという焦点距離は非常に汎用性が高く、1本で多種多様な構図や表現をすることが可能です。70mm側では被写体のクローズアップ、そして180mm側でも画質の低下を心配することなくポートレート撮影を楽しむことができました。
慎重に言葉を選んだとしても、70-180mm F2.8 G2はシンプルに「とにかく素晴らしい」の一言です。今回の撮影では約5年使用しているソニー α7 IIIとの組み合わせで撮影を実施しましたが、望遠端180mm F2.8でも被写体の質感やディテールが緻密に描写され、表現の幅が広がったと感じています。
私は初代70-180mm F2.8 (Model A056)も使用したことがありますが、この第2世代は前作を凌駕する、すべてのポートレート写真家に手に取ってほしい銘品です。ボケ味や焦点距離は私の撮影スタイルにぴったりマッチし、素晴らしい作品を生み出してくれました。こんなに素晴らしいレンズを使用する機会をもらえて「買うしかない」と思っています。ポートレート撮影用として高品質なレンズを探している方は、ぜひ私を信じてこのレンズを手に取っていただきたいです。
Tony Boussemart トニー・ブッセマート
写真家・映像作家・アートディレクター。 トニー・ブッセマート(通称トーン)は幼少期よりアートに魅了され、描画や音楽に造形を深めてきた。 17歳からは写真家・映像作家としてその活動に情熱を注ぎ、アーティストやブランドだけでなく、多くの人々が抱くメッセージや感情を写真や動画を通して表現している。 彼の言葉を借りれば、「マジックはマジシャンの手の中にあるのではなく、見る人の目の中にある」。 伝えたい想いがある者や人生の貴重な瞬間を記憶しておきたい者。レンズを通し、彼はそんなすべての人に対してその才能を奉仕している。
記事で紹介された製品
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70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2 a065(Model )
70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2 (Model A065)は、市場でご好評をいただいている大口径望遠ズーム「70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)」(以下Model A056)からさらなる進化を遂げ、第2世代「G2」モデルとして誕生しました。本機種では、タムロン独自の手ブレ補正機構VC (Vibration Compensation)を新たに搭載。クラス最小・最軽量*の機動力を維持しながら、より安定した撮影が可能です。また、初代Model A056から光学設計を一新し、ズーム全域で妥協のない高画質な写りを実現。広角端の最短撮影距離も初代の0.85mから0.3mへ短縮することに成功しており、非常に短い最短撮影距離による、本レンズならではのユニークな写真表現が楽しめます。 *手ブレ補正機構搭載フルサイズミラーレス用大口径F2.8望遠ズームレンズにおいて。(2023年8月現在。タムロン調べ)