2023.02.27
写真家 大村 祐里子氏が大口径標準ズームレンズ、タムロン28-75mm F2.8 G2 (Model A063)で日常を撮る
写真家 大村 祐里子氏が大口径標準ズームレンズ、タムロン28-75mm F2.8 G2 (Model A063)で日常を撮る


こんにちは。写真家の大村祐里子です。
ふつうに生活している中で「いま写真を撮りたい!」と感じることが多々あります。しかも不思議なもので、そういう瞬間をおさめた写真の方が、お気に入りになったりします。日常にあふれる魅力的な一瞬を逃したくない・・・という考えが強くなるあまり、私はいつしか、いつでもどこでもカメラを持ち歩く人間になっていました。
しかし、そんな時にお供にするレンズは何でもいいというわけではなく、信頼できる一本を選びたいと考えています。今回は、私の「信頼できるレンズラインナップ」に名を連ねるタムロン 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2 (Model A063)で、日常を撮影してみました。
一枚目の写真 (焦点距離:74mm 絞り:F2.8 シャッタースピード:1/100秒 ISO感度:800 使用カメラ:ソニー α7S III)
雨の夜、ビニール傘越しに近所の商業施設の灯りを写しこんでみました。オレンジ色の灯りがろうそくの炎のようで綺麗だなと思いましたが、リアルに描きすぎるとそのイメージが伝わらないと感じたので、レンズを74mmまで繰り出し、絞りを開放にし、傘の淵にピントを合わせ、背景を大きくぼかしました。28-75mmと広めにカバーされた焦点距離と大口径F2.8の明るさで、瞬時に理想の画作りをしてくれました。また、速くて精度の高いAFが、撮影のテンポ感をより高めてくれました。結果、雨の中でも一瞬でイメージ通りの写真が撮れました。
洗濯物を室内干ししていたとき、カラフルな子供の服がかわいいなと思い、シャッターを切りました。このレンズは、ふんわりと柔らかな画も得意なので重宝しています。
仕事先の近くに展望台があったので登ってみました。少し絞ると、切れ味のあるシャープな描写になるところも気に入っています。画面の隅々まで細かくきっちりと写った一枚は非常に爽快です。
買い物に行った帰り、川沿いを歩いているときに撮った一枚です。強い日差しで、ビル群やクレーンがシルエットとして浮かび上がっているのがカッコイイと思いました。かなりの逆光状態でしたが、フレアやゴーストが入ることなく、クリアに写し出されていて驚きました。広角端でも歪みがとても少ないので、こういった直線の多いカットも積極的に撮りたくなります。
お仕事でご一緒した方から、花びらの形をしたチョコレートを頂戴しました。記念に写真に残しておこうと思い、色のついた紙の上に置いて撮影してみました。チョコレート自体はひとつ3cmくらいと小さいものでしたが、広角端で、最短撮影距離0.18mまで近づき、迫力のある画に仕上げてみました。寄りたい!という願望に思う存分応えてくれるのも、このレンズを信頼するポイントのひとつです。
梅の花の向こうに談笑している人のいる風景が、穏やかで良いなと思いました。ゆるやかでクセのないボケが、自分の感じたままの世界を表現してくれました。
公園にあったお茶屋さんでちょっと休憩。飾られたお花に静寂を感じたので撮影しました。暗かったのですが、ストレスなくピント合わせができました。また、モーターの駆動音がとても小さいので、他のお客様の迷惑になることもありませんでした。
茶屋さんで、お茶とお菓子をいただきました。飲食店での撮影は身動きがとれないことが多いので、イメージ通り撮るのは至難の業だったりしますが、28-75mmと幅広い焦点距離をカバーしているこのレンズだと、立ち上がらずにパッと心地よい距離感の写真を撮れるので、こういった瞬間では大助かりです。
自転車のカゴについた水滴が、背後のライトに照らされ、キラキラと光ってとても美しかったので、それを写真に収めたいと思いました。9枚羽根の円形絞りを採用しているので、丸ボケがきれいな円形になるのも、このレンズの好きなところのひとつです。
木の枝の水滴が、背後のクレーン車の赤い光に照らされて、桜の花のように見えたので思わずシャッターを切りました。雨のなか見上げながら撮ったので、レンズには水滴がたくさんついてしまいましたが、防汚コートのおかげで、撮り終わったあとサッと拭くだけで綺麗な状態になり、すぐに次の撮影に取り掛かれました。