2023.08.24
写真家 澤村 洋兵氏がタムロン35-150mm F2-2.8 (Model A058) ニコン Z マウント用で撮るポートレート作品
写真家 澤村 洋兵氏がタムロン35-150mm F2-2.8 (Model A058) ニコン Z マウント用で撮るポートレート作品
「撮り手の創造の自由度を広く保つレンズ。」
ボクはこの良さを、カメラやレンズの話でよく口にします。今回の撮影で使用した、タムロン35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Model A058) ニコン Z マウント用もまさにそれでした。
この35-150m F2-2.8はソニー Eマウント用で大好評だったレンズのニコン Z マウント用バージョンです。そのため、わざわざボクが話すことなど必要のないくらい、すでにたくさんの方々が良いレンズであることをご存じかと思います。35-150mmという広範囲な焦点距離にもかかわらずF2スタートという、「面白いに決まっているじゃん」と感じる異例のスペックです。
ボクは普段、ポートレートを撮る場合は単焦点レンズを使うことが多いのですが、屋外での撮影時や自然体を切り抜きたい撮影の時はズームレンズを優先して使用します。また、単焦点レンズだけで撮っていると、どうしても同じ様な見せ方の写真になりがちなため、作品としての変化を加えるためにもレンズを変えます。ですが、屋外での撮影の場合、天候や様々な状況によってはレンズ交換ができない場合があります。加えて、レンズ交換をすると撮影のテンポを崩すきっかけになります。そんな中、このレンズであればレンズ交換をせずに1本で、ポートレートで欲しい焦点距離のほとんどが撮影可能です。しかもF2からF2.8という明るさでボケを活かした撮影もどんとこい。こんな便利なレンズはなかなかないです。
そんなわけで、撮り手の創造の自由度を広く保つレンズだなと感じました。レンズ交換をしてリズムを狂わせること、こう撮りたいのに焦点距離が足りない、広角でボケを生かしたいけどズームレンズなので厳しい、少し暗くなってきたけどISO上げたくない、、、このような思いを35-150m F2-2.8は全てクリアにしてくれます。撮影中の「どうしよう」という気持ちが無くなるので、自由に撮り続けられます。これが意外と良い写真を撮れる理由になったりもします。
撮影をするにあたって、写りが一番気になっていたのですが、全く問題なくバッチリでした。ニコンの Z シリーズを使う理由として色や解像感の優しさがあります。タムロンレンズを今まで使ってきて良いなと感じていたところとほぼ一緒です。優しさを感じるけどしっかり写っていて、でも強すぎない。そんなカメラとレンズの組み合わせになるので、純正以外のレンズを使うと自分の好きな雰囲気を出せないのではないか?という心配は感じませんでした。
既にニコン Z シリーズをお持ちの方や Z シリーズに興味のある方が、この35-150mm F2-2.8に辿りつくことが多いと思います。安心してください。理想通り、いやそれを超える写りです。
そもそも、このレンズさえあればポートレートはもちろん、風景やスナップでもかなり便利なレンズです。写真を撮っているけど色々なレンズを揃えるのは難しいという方も多いと思いますが、このレンズを1本持っているだけで、何でも撮れて満足できます。
ぜひ35-150mm F2-2.8で何でも撮っちゃって、写真をより楽しんじゃってください。
Yohei Sawamura 澤村 洋兵
1985年京都生まれ。美容師、和食料理人、バリスタ、珈琲焙煎士など様々な職業を経験してきた異色の経歴を持つフォトグラファー。企業案件や広告写真、SNSブランディングアドバイザーなど幅広く活動。Lightroomのオリジナルプリセットは多方面から人気を博す。撮る写真は人物写真、風景、スナップなどバリエーション豊か。それぞれの職業で培った感性と類い稀なセンスと器用さを武器に様々な瞬間を自分の色にして表現し、SNSを中心に多くの共感を生む作品をアウトプットし続けている。また、改めて写真の楽しさ、自分らしく生きることの楽しさを世に伝えるためYouTube「キョウトボーイズ」としても活動している。 2022年 単著「あの人が自分らしい写真を撮れる理由」出版