2023.06.12
写真家 ジェイソン・ハンター氏がタムロン11-20mm F2.8 (Model B060)富士フイルムXマウント用で再発見する、ホームタウンの魅力
今回、タムロンの新製品TAMRON 11-20mm F/2.8 Di III-A RXD (Model B060) の富士フイルム Xマウント用を使用する機会をいただきました。実際に使用してみると、とにかく軽量・コンパクトで、今回使用した富士フイルムX-T4とのバランスも非常に良いと感じました。またAPS-Cセンサーサイズのため35mm判換算をすると16.5-30mm相当となり、痒い所に手が届く焦点距離となっており、F2.8の大口径の広角ズームレンズを求めているユーザーにも魅力な製品だと思います。
11-20mm F2.8の描写は驚くほどシャープで、焦点距離全域でピントの鮮明さを感じ、撮影している間もその高画質さを堪能できました。発色やコントラストも美しく描写され、富士フイルムのフィルムシミュレーションとの相性も非常に良いです。レンズ本体のビルドクオリティも高く、フォーカスリングの操作感もスムーズです。わがままを言うとすれば、絞りリングが付いたレンズもぜひ見てみたいですね。
11-20mm F2.8は、既にタムロンから出ている富士フイルム用TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD (Model B070) と18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD (Model B061) とデザインが統一されており、オールブラックにホワイトレタリングが施されているスマートでモダンな外観が魅力です。また、付属の花型レンズフードの装着感もしっかりしており、ビルドクオリティ・高級感共に非常に満足度が高いです。
加えて、他のタムロンレンズを使用している時に嬉しいのがフィルターサイズです。先述の3本のレンズのフィルター径はすべてØ67mmに統一されており、レンズ間でフィルターを共有することができるため、お財布にも優しいです。タムロンのこうした配慮がとても気に入っています。
今回の撮影で、バージニア州のハンプトンロード周辺の様々な場所を訪れました。この広い焦点距離で、ノーフォークのダウンタウンからバージニアビーチのノースエンドまで、さまざまな構図で、撮影の可能性を発見することができました。街中にそびえ立つビル群からビーチの豪華な海辺まで、自分の住んでいる地域をこれまでにないほど撮影できました。
広角端11mm側では、海岸の波に驚くほど接近しながらも、まっさらな空を存分に楽しめる構図で風景全体を捉えてみました。また広角端20mm側は35mm判換算30mm相当となり、私たちに馴染みのある焦点距離35mm近くとなります。20mm (35mm判換算30mm相当)の場合、大口径F2.8の明るさで滑らかなボケ味とそこから際立つ被写体の美しさを写真におさめることができます。まるで、理想のシーンを1本のレンズで捉えられるようです。
私はよく焦点距離35mm~50mmを多用していますが、今回の11-20mm F2.8を使った撮影は新鮮で楽しい時間でした。11mmから20mmという広い焦点距離のおかげで様々な視点から物事を見ることができ、その優れた画質にも圧倒されました。既にタムロンから発売されている富士フイルム用のレンズも好調ですが、このレンズも間違いなくそのひとつです。
記事で紹介された製品
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11-20mm F/2.8 Di III-A RXD b060(Model )
11-20mm F/2.8 Di III-A RXD (Model B060)は、大口径F2.8でありながら小型軽量と高い描写力を実現。コンパクトなAPS-Cサイズミラーレスカメラボディとのバランスもよく、普段使いとして最適です。広角端11mmでは最短撮影距離0.15m、最大撮影倍率1:4と驚異的な近接撮影能力を実現し、パースペクティブの効いたデフォルメ効果を活かしたワイドマクロ撮影が可能。また、AF駆動には静粛性に優れたステッピングモーターユニットRXD (Rapid eXtra-silent stepping Drive)を搭載しており、静止画だけでなく動画撮影にも適しています。加えて、屋外での撮影を考慮した簡易防滴構造や防汚コートを採用するなど、超広角大口径F2.8の高画質を手軽にお楽しみいただくことができる、実用性の高いレンズです。