2021.03.31
写真家 澤村 洋兵氏がタムロン35mm F2.8 (Model F053)でスナップ撮影をしながら感じる心地よさ
こんにちは、京都在住のフォトグラファー澤村 洋兵です。撮影に出かけようとするときのレンズ選びは難しいですよね。様々なシーンを想定して機材が多くなるのは避けたい、けれど良い写真は撮りたい、かと言ってスマホやコンデジでは物足りない。特にスナップ感覚で街をブラブラしながらポートレート撮影する時は、フットワークを重視した機材にしたい、と思うときはありませんか?ボクのカメラライフの中ではよくありました。そのことから何を求めているかというと、軽くて、小さくて、いい感じに撮れるレンズであること。しかも、サブレンズとして使うことも多そうだからコストパフォーマンスに優れていれば、尚更うれしいということです。
そんなボクの望みを満たしてくれるレンズがありました。フルサイズミラーレス一眼カメラ対応の軽量・コンパクトな単焦点レンズ、TAMRON 35mm F/2.8 Di III OSD M1:2 (Model F053)です。このレンズでモデルさんと京都の街を散歩しながら撮影をしてきたので、写真とともにこの35mm F/2.8レンズについてお伝えしていきたいと思います。
一枚目の写真( 焦点距離:35mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/400秒 ISO感度:100)
このレンズは価格設定が低く押えられていて、とてもお求めやすくなっています。だから正直なところ、写りはどうだろうと思う方も多いと思います。ボクもそうでした。でも、安心してください。写りに関しての心配はないどころか、このレンズだからこそ魅せてくれる表現というものがありました。
今回は本当に目的もなく散策しながらの撮影でしたが、やはり小さくて軽いレンズは疲れることもなく終始楽しく撮り続けることができました。この心地よさが本当に素晴らしい。そして撮れた写真もとても良いのです。たとえば、雑誌の表紙ではないけれど、1ページ、1ページ開いていくと心地良い気持ちで眺められる写真たちが続いていく感じのよう。いい意味でパワーがありすぎず、心地よく見ていける写真がたくさん撮れていました。このレンズに出会わないと表現できなかった写真がそこにはありました。ボクがタムロンレンズの良さだと思っている、被写体の色を優しく表現してくれることと、とても優しい写りに仕上がっているのです。ボクはそこに魅了されました。
通常のレンズインプレッションでは、性能や描写について解説すべきなのかもしれませんが、ボクはどうしても今回のレンズに関しては、使っている時の「心地よさ」に重点を置いてお伝えしたかったのです。なぜならこのレンズの1番の良さは「心地よさ」だと確信できたからです。
様々なレンズで写真を撮られている方には、写真を撮る楽しさを思い出し、改めて新しい表現の仕方が見つかるレンズになるかもしれません。単焦点35mmレンズを使ったことのない方には、「35mmの世界」を楽しむ初めの一歩に選ぶレンズとしてお勧めできます。
主役にはなれないかもしれないけど、持っておきたいレンズ。きっと、このレンズだからこそ味わえる楽しさが感じられると思います。コストパフォーマンスも抜群の、いつもとは違う新鮮な気持ちで撮ることができる単焦点レンズ、TAMRON 35mm F2.8 (Model F053)を、是非一度、みなさんにも使ってみていただきたいです。
Yohei Sawamura 澤村 洋兵
1985年京都生まれ。美容師、和食料理人、バリスタ、珈琲焙煎士など様々な職業を経験してきた異色の経歴を持つフォトグラファー。企業案件や広告写真、SNSブランディングアドバイザーなど幅広く活動。Lightroomのオリジナルプリセットは多方面から人気を博す。撮る写真は人物写真、風景、スナップなどバリエーション豊か。それぞれの職業で培った感性と類い稀なセンスと器用さを武器に様々な瞬間を自分の色にして表現し、SNSを中心に多くの共感を生む作品をアウトプットし続けている。また、改めて写真の楽しさ、自分らしく生きることの楽しさを世に伝えるためYouTube「キョウトボーイズ」としても活動している。 2022年 単著「あの人が自分らしい写真を撮れる理由」出版