2022.09.29
クリエイティブ・コンサルタント 市川 渚氏が、タムロン 20-40mm F2.8 (Model A062)と旅する石垣島
クリエイティブ・コンサルタント 市川 渚氏が、タムロン 20-40mm F2.8 (Model A062)と旅する石垣島


ユニークな焦点距離のソニー Eマウント向けズームレンズが登場しました。タムロン 20-40mm F/2.8 Di III VXD (Model A062)です。これまでに馴染みのない焦点距離ではありますが、普段から40mmの単焦点レンズを愛用している私としては、気にならないわけがない1本です。早速、20-40mm F2.8をソニー α7R IVにつけて、石垣島へと飛びました。
一枚目の写真( 焦点距離:20mm 絞り:F/2.8 シャッタースピード:1/3200秒 ISO感度:100 使用カメラ:ソニー α7R IV)
美しい海を見つけたら、とにかく入りたいと思うのが人の性ではないでしょうか。履いていたサンダルのまま、海へ突入した自分の足元をパシャリ。私は身長が小さめということもあり、こういった足元ショットは普段使用する広角から標準のレンズでは、ファインダーを覗かず、カメラを上に掲げるようなかたちで勘を信じて撮らなければなりません。ですが、20-40mm F2.8は超広角の20mmから始まるので、きちんと背面液晶で構図を確かめながら撮ることができました。
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TAMRON 20-40mm F/2.8 Di III VXD (Model A062) a062(Model A062)
ソニー Eマウント (フルサイズミラーレス一眼カメラ用レンズ)
20-40mm F/2.8 Di III VXD (Model A062)は、携帯性を徹底的に追求した、新たな大口径標準ズームレンズです。超広角20mmからはじまり、標準域の40mmまでをカバーしながら、クラス最小・最軽量のサイズ感。ズーム全域で美しい写りも実現しており、静止画撮影だけでなく、Vlogなどの動画撮影にも活躍します。静粛性・俊敏性に優れたリニアモーターフォーカス機構VXDを採用し、高速・高精度なAFを実現。静止画・動画問わず気軽に持ち出し撮影を楽しむことができる、今までにない新しい大口径標準ズームレンズです。
雄大な大自然のスケール感、素敵な宿のしつらえ、感動した食事の記録、道端で偶然見つけた美しい植物・・・。旅スナップは被写体や撮影シーンのバリエーションに富んでいて、何度シャッターを切っても、飽きません。
普段からよく使うレンズは標準から広角が多いのですが、旅に持っていくレンズの選択としては、標準の50mmではその場所の空気感や雰囲気を捉えたいと考えたときに「少し狭いな」と感じることが多く、広角の28mmや24mmだとパースもつきますし、「テーブルフォトなどでもう少し寄れたら・・・」と思うことが多いです。冒頭で「普段から40mmを愛用している」と書きましたが、“標準と広角の良いとこ取りができる”というのが40mmという焦点距離を気に入って使っている理由。撮影だけが目的の旅でなければ、40mm単焦点1本をカメラに付け、これだけで出かけるということもよくあります。
一方、風景を撮りたいとき、お店や建物の外観を残したいときなど「もう少し広さがほしいなあ・・・」と思うことも。荷物が重くなることと、画のバリエーションを天秤にかけて、やはり身軽であることを選んでしまいがちなのですが、この20-40mm F2.8であれば1本で超広角20mmまでをカバーしてくれるのです。しかも、重さは365g。これまで愛用していた単焦点レンズを20-40mm F2.8に持ち替えたとしても、重さはほぼ変わらない、という。なおかつ、F2.8通しと明るく、ボケも存分に楽しめますから、旅というシーンにこれ以上ぴったりのレンズがこれまであったでしょうか。
旅先に着いて宿の鍵を受け取ると、必ず写真を撮ってしまうのは私だけでしょうか。石垣島の強い日差しを受け、真っ白でシワひとつないシーツに落ちるくっきりとした影。コントラストをより印象的に見せるため、写真左上にもあえて影を入れてみました。細かなシーツの織りまでしっかり描きながら、奥に向かう滑らかなボケが立体感を引き立ててくれます。
石垣島で宿泊したホテル「MEGURU | 巡」のラウンジにて。ピントはガラスの花器に合わせています。あえて、前ボケとしてカーテンを入れて、雰囲気を演出してみました。
名もなき小さなビーチへ向かう木のトンネル。普段であれば「ああ、超広角を1本持ってくればよかったなあ・・・」とちょっぴり後悔をするロケーションですが、今回は違います。20-40mm F2.8の広角端へサッとズームリングを回せばこのとおり。景色や空間の広がりがより伝わります。
ビーチへと足を運ぶと、ちいさなハマヒルガオのお花が咲いていました。最短撮影距離は0.17mということで、グッとお花に寄ってシャッターを切ってみました。F2.8ですから、広角端の20mmでもこれだけ背景ボケを楽しめます。
朝ごはんの一コマ。椅子から立ち上がることなく、適度に被写体に寄ったテーブルフォトが撮れる画角。それが40mmです。
背景ボケをうまく使えば、どんなレンズでも立体感は演出できるとは思いますが、20-40mm F2.8はF8まで絞っても、この立体感。軽量コンパクトでありながら、写りにも全く妥協はないのです。
宿の近所を散歩していたら、生い茂る葉っぱの奥の方が風とともに何度もキラッ、キラッと瞬くのに目が止まり、覗いてみると葉っぱが光を受けて輝いていました。開放での玉ボケも美しいですね。
「超広角といえば、星空」と思い立って、宿泊したホテルのテラスから撮ってみた1枚です。星がほんの少し流れてしまってはいますが、旅スナップとしての星空ですから、十分ではないでしょうか。旅スナップでは、何よりもその場の空気や雰囲気が伝わることが大切かなと思っています。
スコールに見舞われ、ザーッとひとしきり雨が降ったあと、周囲の樹々や草花に残る雨粒が風に揺られキラキラと輝く美しいひとときに撮った1枚。自然なボケと締まったピントピーク、立体感のある画作りは、タムロン 28-75mm F2.8 G2 (Model A063)に近しいものを感じました。
家族でお食事中のお馬さんたちを発見。ピントは中央手前の子馬さんに合わせていますが、繊細な毛並みの輝きや立体感もしっかりと描かれています。
石垣島の最北端にある、平久保埼灯台。全体が望める場所から、人が映らないギリギリの画角を狙って、シャッターを切りました。自分が動いてフレーミングすることができないこういった場所では、やはりズームレンズが便利です。
引き潮の時間帯だけ現れる干潟にて。マングローブの若木の浮き出てきそうな立体感に驚きました。
水平線に沈んでいく夕陽。あえて夕陽そのものはフレームの外にして、凪の水面と色彩のグラデーションにフォーカス。夕闇へと移りゆく時間帯の空気をおさめてみました。
理にかなった画角、明るくてよく写る、軽量コンパクト。3拍子揃った、まさに(あまり軽々しく使いたくない言葉ではありますが)神レンズが登場してしまいました。なお、今回は使用しませんでしたが、フルサイズ機であるソニー α7シリーズのクロップ機能を併せて使えば、20-60mm相当の画角を楽しむことが可能。
今回のように旅へ持っていく1本としても、日常使いの1本としても、良き相棒となってくれることでしょう。F2.8通しの明るさでボケも存分に楽しめるので、フルサイズミラーレスカメラデビュー、はじめの1本としても、おすすめです。
また、普段私は写真だけでなく、旅や週末の日常をおさめたVLOGを制作してYouTube等で公開しているのですが、超広角20mm始まりの焦点距離はワンオペでのVLOG撮影にもぴったりの1本になるはず・・・!また改めて、動画撮影も試してみたいところです。
記事で紹介された製品
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20-40mm F/2.8 Di III VXD a062(Model A062)
20-40mm F/2.8 Di III VXD (Model A062)は、携帯性を徹底的に追求した、新たな大口径標準ズームレンズです。超広角20mmからはじまり、標準域の40mmまでをカバーしながら、クラス最小・最軽量のサイズ感。ズーム全域で美しい写りも実現しており、静止画撮影だけでなく、Vlogなどの動画撮影にも活躍します。静粛性・俊敏性に優れたリニアモーターフォーカス機構VXDを採用し、高速・高精度なAFを実現。静止画・動画問わず気軽に持ち出し撮影を楽しむことができる、今までにない新しい大口径標準ズームレンズです。