タムロン鉄道風景コンテスト 結果発表
「車窓」 山﨑 功 様63歳 (東京都立川市)
おそらく小海線の小淵沢と甲斐小泉の間で撮られたものだと推察します。ここは、八ヶ岳を背景にした綺麗で箱庭的な風景をバックに、2輌のディーゼル列車が走る牧歌的でとても素晴らしい撮影ポイントです。そんな周囲を広く入れたくなる風景の中で、「よし! 私は車窓と乗客の表情を中心に狙ってみよう」と割り切ってフレーミングしたところが、作者の勝利のポイントだったと思います。これもまさに、自分の個性を信じた結果です。 |
「チューリップの下を」 中岡 英樹 様50歳 (大阪府豊中市)
最近のデジタル一眼レフカメラには液晶ファインダー部が可動式の機種もあり、この作品はその機能をとても有効的に活用した作品となっています。チューリップ越しに車輌をローアングルで撮影したことが成功していますね。京都丹後鉄道のタンゴ・ディスカバリーは美しい曲線で構成されており、チューリップの曲線とよくマッチしています。花と車輌との組み合わせなのに、違和感がないのは、車体の特性と作者の腕によるものでしょう。狙いがまさにピタリと当たりましたね。 |
「天空からの見守り」 河原 泰平 様42歳 (北海道久遠郡)
通称「アスカルゴ」という東京・王子の飛鳥山公園の自走式モノレールと、高校生カップルを取り合わせた作品です。作者はもちろんモノレールのほうを撮りに来られたのでしょう。でも偶然、二人が通りかかったところを急遽、スナップされたのだと推察します。偶然を作品にする。そこに作者の腕と気持ちと作品意図を感じます。実に巧みで上手い! |