タムロン鉄道風景コンテスト 結果発表

  • 一般の部
  • 大賞(さいたま市長賞)
  • 準大賞
  • 審査員特別賞
  • 入選
  • 佳作
  • 小・中・高校生の部
  • 大賞(さいたま市教育委員会教育長賞)
  • 準大賞
  • 審査員特別賞
  • 入選
  • 佳作
  • 全応募作品より選出
  • ユーモアフォト賞(さいたま商工会議所会頭賞)
  • 車輌写真賞
  • タムロン賞

準大賞

準大賞

「車窓」

山﨑 功 様63歳 (東京都立川市)

選評

おそらく小海線の小淵沢と甲斐小泉の間で撮られたものだと推察します。ここは、八ヶ岳を背景にした綺麗で箱庭的な風景をバックに、2輌のディーゼル列車が走る牧歌的でとても素晴らしい撮影ポイントです。そんな周囲を広く入れたくなる風景の中で、「よし! 私は車窓と乗客の表情を中心に狙ってみよう」と割り切ってフレーミングしたところが、作者の勝利のポイントだったと思います。これもまさに、自分の個性を信じた結果です。
写真は切り取り方が個性の表現につながります。全体を入れずに、自分が「いいな!」と感じた部分に注目してフレーミングした作者の勇気を称えたいと思います。また、縦位置の画面も作者の作画意図を単純明快に伝え、白い雲から見え隠れする南アルプスも旅情を誘います。レールファンらしく「キハ112」というナンバーや行き先表示をしっかりと入れた点も評価いたします。

 

準大賞

準大賞

「チューリップの下を」

中岡 英樹 様50歳 (大阪府豊中市)

選評

最近のデジタル一眼レフカメラには液晶ファインダー部が可動式の機種もあり、この作品はその機能をとても有効的に活用した作品となっています。チューリップ越しに車輌をローアングルで撮影したことが成功していますね。京都丹後鉄道のタンゴ・ディスカバリーは美しい曲線で構成されており、チューリップの曲線とよくマッチしています。花と車輌との組み合わせなのに、違和感がないのは、車体の特性と作者の腕によるものでしょう。狙いがまさにピタリと当たりましたね。
目に飛び込んでくるような鮮やかな色彩効果も、この作品の魅力のひとつです。デジタル写真のメリットでもある色彩の鮮やかさは、ともすれば諸刃の剣となりがちです。今回の応募作品の全体の傾向として、彩度を上げすぎて失敗している方が多かったなかで、思い切った彩度アップもこの作品の場合成功しています。

 

準大賞

準大賞

「天空からの見守り」

河原 泰平 様42歳 (北海道久遠郡)

選評

通称「アスカルゴ」という東京・王子の飛鳥山公園の自走式モノレールと、高校生カップルを取り合わせた作品です。作者はもちろんモノレールのほうを撮りに来られたのでしょう。でも偶然、二人が通りかかったところを急遽、スナップされたのだと推察します。偶然を作品にする。そこに作者の腕と気持ちと作品意図を感じます。実に巧みで上手い!
縦位置で決めた構成も見事です。ふつうは車輌にイチョウの葉がかかることを嫌うのですが、逆にかかることで、車輌と街が一体化する効果を生んでいます。また、チラリと入れた道路標識や上部の黒々とした太い枝も画面内の空間をうまく引き締めていて、しっとりとした秋の街の雰囲気をうまく伝えてくれます。被写体に選んだカップルも自然でいい感じです。それを印象深く捉えたシャッターチャンスがなにより的確でした。

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