タムロン鉄道風景コンテスト 結果発表
- 「静かな時」
- 福井 秀夫 様39歳 (千葉県市川市)
今回もタムロンレンズを使って撮影した作品をたくさん応募していただきました。
その中からこの作品が選ばれた要素は、「空気感」であったと思います。
霧が少しかかった、大気が不安定な状況でありながら、タムロンレンズの性能の良さがひしひしと感じられるような写真です。
半逆光で撮影した作品をよく見かけますが、そのような作品は画像編集ソフトを使ってシャープネスをかけてしまえば、綺麗に見えてくるのです。
ところが、この作品ではシャープネスのかけようがなく、本当にレンズの性能が良くないとこの雰囲気は出てきません。ズームレンズを使用しているのでしょうが、歪曲収差が見受けられません。そこも、写真の良さが伝わってくる要因の一つでしょう。
この作品は画面構成に優れています。カメラの向きを少し下げて水面を多く入れています。水面は空よりもはるかに露出がアンダーになり、そのため全体的に落ち着いた雰囲気を醸し出してくれるのです。その効果を計算して、巧みな画面構成を作り上げていると思います。列車の音が聞こえてくるみたいですね。