金賞
「みどり児」
大宅 みさを
(大阪府阪南市)
ニコンF4・AFマイクロニッコール60ミリ・F2.8・オート・エクタクロームE100VS
みどり児とは生まれて間もない子どものこと。安らかに眠る幼児の寝顔のクローズアップですが、いいライティングです。そしてマクロレンズの効果によって眠る目とまつ毛が柔らかく引き出されています。鼻筋から口元にかけてがぼけていて、まさに眠りの境地に到達しているようで、幼い子どもの夢みたいなものが感じられていいと思います。
「口いっぱいの生命」
今井 寛治
(岐阜県岐阜市)
キヤノンEOS 10D・EF100ミリマクロ・F32・1/90秒
この魚は口の中に自分の卵を蓄えて外敵を守ろうとしている、それが習性なんですね。とてもグロテスクな顔をしているのだけれど、その顔の中に命を保存していく、将来に命を伝えていくというような使命を背負っていて、その姿を的確にとらえた素晴らしい作品になっています。
「露」
飯田 忠雄
(静岡県清水市)
ニコンF-801S・タムロンAF90ミリマクロ・PL・F22・オート・フジクロームプロビア100F
カマキリの触覚に朝露がついて、さまざまな宝石のようにカマキリを装飾している姿がとても美しいと思います。ただ「露」というタイトルにしないで、「髪飾り」といったものにした方が楽しいよね。タイトルの付け方はネイチャーフォトの応募者全員に言えることなのですが「マクロレンズ=ネイチャーフォト=実直なタイトル」という発想が多いので、もっと"マクロレンズによって引き出された空間のイメージをより強調する"タイトルを考えた方がいいですね。