先進の手ブレ補正機構「VC」を大口径標準ズームに搭載したことによって、開放F値2.8の大きなボケ味を活かした写真表現から、絞りを絞って被写界深度を深くしたパンフォーカス撮影に至るまで、多種多様な絞り表現を軽快な手持ち撮影で行なうことができます。
F/2.8大口径ズームレンズであるが故に、補正光学系も既存の手ブレ補正機構「VC」搭載レンズと比べて比較的大きくなっています。高い評価を得た「VC」機構と同等の効果を発揮するためには、補正光学系をコントロールする「VC」ユニット自体もパワーアップする必要があり、結果的に既存のサイズよりも大きくなっています。「VC」ユニットの推力を増強させながらも、コンパクトサイズを実現するためには、高倍率ズームレンズや軽量・コンパクトな大口径標準ズームを生み出してきたタムロンの設計手法を集結し、地道な検証を重ねることが不可欠でした。この弛まない研究開発の積み重ねによって「F/2.8大口径」と「手ブレ補正」を両立させながらも、フィルター径72mmのコンパクトサイズを実現しています。
さらに生産面においても、複雑な構造を持つ『SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II VC』の製品化のため、部品の高精度化・軽量化・強度向上など、製造技術の革新を図っています。
画期的な軽量・コンパクトサイズを実現した大口径標準ズーム『SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II(Model A16)』の光学テクノロジーを継承しながら、今回、新たに補正光学系を組み込んだ先進の光学設計に挑み、「大口径」「軽量・コンパクト」「高画質」を実現させました。
XR(高屈折率)ガラスの革新的な活用により、全体の光学パワー配分の最良化を求め、コンパクト化を図ると共に諸収差を良好に補正しています。さらに、複合非球面レンズ3枚を適正配置することにより、描写性能を維持し、光学系全体をさらに短く圧縮することができました。また、LD(異常低分散)レンズ2枚を採用し、デジタルでの画質向上の大きな要因になる軸上および倍率色収差を良好に補正し、全ズーム域で高い描写性能を実現いたしました。
ズームによる収差変動の影響にも考慮し、画面中心から周辺まで撮像素子に入射する光の角度を一定の範囲内に収めるよう考慮した光学設計を採用しています。
ワイド域での画質で気になる周辺光量の低下を大幅に抑制し、中心から周辺まで高い描写性能を実現しています。
SP Di II クラスのレンズとして、高解像性能、高コントラスト性能、平面性に優れた画質を実現しています。
あらゆる撮影条件下で良好な描写を得るために、レンズ面の反射を抑える新BBARマルチコーティングを採用。短波長域の透過率アップと長波長域への拡大を両立しました。さらに、インターナル・サーフェイス・コーティング(レンズ貼り合わせ面へのコーティング)を全ての貼りあわせ面に採用し、ヌケの良い描写と抜群の色再現性、優れたカラーバランスを獲得いたしました。
手ブレ補正光学系を搭載しながらも最短撮影距離をズーム全域0.29mとし、ストレスなく被写体に近づいての撮影を可能としています。50mm側での最大撮影倍率は1:4.8*を実現しています。
* | (APS-Cサイズ相当の撮像素子は、35mm判フィルムに比べて小さいため)本レンズは、35mm判カメラで最大撮影倍率1:3.1のレンズを撮影した時に得られるほぼ同等の範囲を写し撮ることができます。 |
さまざまな一眼レフカメラにマッチするように、シンプルでなめらかなシルエットのデザインを採用しました。塗装は高級感ある繊細なシボ塗装を施しています。
携帯時の自重落下を防止する「ズームロック機構」を搭載しています。
クリアで抜けの良い描写性能を実現するため、画角外から射し込んでくる有害な光線を画面の四角いフレームに適した効果的な形状でカットする花形フードを、付属品として標準装備します。
仕様 | |
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モデル名 | B005 |
焦点距離 | 17-50mm |
明るさ | F/2.8 |
画角(対角画角) | 78度45分~31度11分 |
レンズ構成 | 14群19枚 |
最短撮影距離(m) | 0.29m |
最大撮影倍率 | 1:4.8 |
フィルター径(mm) | φ72mm |
長さ(mm) | 94.5mm* |
最大径(mm) | φ79.6mm |
質量(g) | 570g* |
絞り羽根 | 7枚 |
最小絞り | F/32 |
標準付属品 | 花型フード |
対応マウント | キヤノン用/ニコン用(AFモーター内蔵レンズ) |
希望小売価格 | ¥70,000(税込¥73,500) |
発売時期 | 2009年 |
* 長さ・質量は、ニコン用の数値です。仕様、外観、性能等はお断りなく変更される場合が有ります。